南高尾山稜のご案内

   
Tokkeyさんから山行記録を頂きましたので紹介いたします。 
 
<南高尾山稜のご案内>
 ひとりで南高尾山稜を歩いてみました。最近になく感動ものの良いコースでした。残念ながらカメラを持参しなかったので写真がないのですが、なんとかことばでご紹介したく思います。退屈でしょうがお付き合い下さい。

<コースの概要>
 中央自動車道は小仏トンネルを抜けて東京都から神奈川県に入ります。それに対して甲州街道は、すこし南の大垂水峠経由となっています。南高尾山稜は、この大垂水峠を起点として、都県境を東西に走っている山々です。大垂水峠の標高が386メートル、最初のピーク大洞山が536メートル、登りらしい登りはこれだけです。大洞山からはゆったりとした尾根道をおおむね下っていき、終点は高尾山口駅です。

 大垂水峠からフルに歩くと3時間くらいかと思いますが、途中でショートカットする下山道がいくつもあります。また都県境を歩いているのですから、右は神奈川(津久井)、左は東京(高尾)と道の選択も自在です。ただし、下山後のバスはあまり期待できませんので、高尾山口まで歩くのが基本となります。また、大垂水峠まではバスが一日3本しかなく、タクシー利用となってしまいます。ただし高尾山の頂上から4〜50分で下ることができますので、高尾山とむすんでコースを設定するのが良策かと思います。高尾山までは歩いても良いし、ケーブルカーも利用できます。

<実際に歩いた時間などを含めたご案内>
 新宿6時27分発の京王線に乗車し、7時30分に高尾山口に到着しました。稲荷山コースから高尾山にむかうつもりでしたが、整備のため通行禁止となっていたため、初めての琵琶滝コースを歩いてみました。大半が沢沿いの道で、涼しくて歩きやすい道です。ただし厳冬期の今は少々寒かったです。

 40分くらいで沢沿いが終わり、階段をしばらく登って高尾山の頂上に出ました。8時30分到着。まだ人は多くありません。富士山ばかりほめられますが、高尾山からは丹沢方面の眺めが秀逸です。左端の大山から、表尾根、塔の岳、最高峰の蛭が岳、そして富士隠しと呼ばれる大室山、その右に富士山です。

 8時40分に腰を上げ、階段をかけおり、城山との鞍部まで10分くらい。そこで左に大垂水峠への道が分かれています。15分くらい水平の巻き道を進み、少し下ればそこに国道20号が現れます。ここが大垂水峠です。国道を歩道橋で渡ります。いったん車道に出るとそがれるような気がするものですが、ここはそんな感じではありません。気分の良い歩道橋です(行ってみればわかります)。

 大垂水峠を9時10分に通過して、そこそこきつい登りが20分。9時半に最高地点の大洞山に到着しました。その途中にもベンチがあり、頂上にもありました。ランニングの人に抜かれましたが、このコースは「駆けても安全」なコースです。すべりにくい、乾いた道です。

 頂上でしばらく休憩し、東に下っていきます。コンピラ山、中沢山と小ピークが続くのですが、面倒だったのでみんな巻き道を利用しました。高尾山周辺の山は巻き道の気楽さがいちばんです。

 この尾根の良いところは、なんと言っても路面と景色です。岩場、ガレ場はほとんどありません。土の道です。さらに落葉がかぶっていてやわらかい道です。転倒しないように注意しながら歩く必要がなく、とてもお気楽です。景色を楽しみながらゆったり歩けます。右には相模の津久井、そして丹沢。左は武蔵の高尾、高尾山。右後ろには富士山、前方には津久井湖が光っていました。

 大洞山から40分くらいで右側がばっと開けた地点があり、ベンチもあります。だんだんと高度が低くなる様は、まるで着陸態勢に入った飛行機からの眺めのようでした。泰光山というピークの先、西山峠に着いたのが10時20分。ゴールまで4キロくらいです。今回は時間の関係で左に下りました。2時からラグビーの大学選手権を見なければならないのです。

 霜で凍った道(北側はまだ凍っていました)をザクザク下ります。融けていたら、滑りやすいちょっと嫌な道になりそうです。15分ほどで有名な「うかい鳥山」のわきに出て、さらに10分くらいで国道20号。圏央道のインターチェンジ工事現場の脇を歩きます。駅まですぐかと思いましたが、なかなか町の雰囲気が出てきません。地図で確かめたら2キロほどありました。

 すたすた歩いて11時15分に高尾山口駅。自然薯が名物ということで、駅前のお店メニューはとろろそばのオンパレードです。ここで食べると800円、家で作れば500円で4人分だな、こう考えると素通りせざるを得ません。11時20分の京王線に乗車し、1時に家に帰り着きました。常備してある長芋をすりおろして、やまかけご飯でお昼にし、ビール片手にわくわくと、やがて始まる完敗の試合を待っていた、間抜けな私でした。