◆駅でパニクる。   

 Tokkeyさんから方向感覚に関するお話を頂きましたので紹介いたします。

 
 私の所属する業界が、栄えて週休二日になったのは、たしか昭和63年のことかと記憶しています。週休二日になる前は、一ヶ月に一度か二度、土曜日が休日となっていました。第二土曜であったか、第三土曜であったか。

 そのころは、第二だか第三だかの土曜が待ち遠しくて待ち遠しくて、カレンダーで確認するのが常でした。ところが当時はやっていたのが、日・月・火・・・土と並んでなくて、月・火・水・・・土・日となっているビジネスカレンダーでした。はやっていたというより、デスクに立てておくカレンダーが、これしか売っていないという年がありました。

 しかたなくこれを購入したわけですが、これですと第二だか第三だかの土曜日がパッとわからないのです。良く落ち着いて考えれば、右から二つ目(土曜)、上から二つ目が第二、三番目が第三なのですが、ほんとうにわからないのです。

 さて、どんなものでも良いです。地図を用意してください。上が北です。右が東で左が西、そして下が南、これは常識ですよね。不思議な不思議な池袋は、東が西武で、西東武ですが。

 さてここで問題です。地図をくるりと回転させてください。上が南です、下が北です。ここでどちらが東か、どちらが西か、即答できるでしょうか、どうですか?

 私は神奈川県で生まれ、育ちまして、大学は某W大学、最初の勤務地は東京駅の近くでした。勤務地はその後、横浜、川崎、渋谷などに変わりましたが、地図上はおおむね南から北へと向かっていました(帰りは逆)。また、住所が板橋区に変わっても、乗車する山手線は、池袋⇔新宿・渋谷方向であったせいか、駅で混乱することはまったくありませんでした。

 三年前から上野支店勤務となりました。池袋⇔田端⇔上野という具合に、山手線を半周します。最初は北に向かっていた電車が大塚から東へ向かい、田端から南へと向かいます(帰りは逆)。
 
 特に帰りのことですが、駅の左右に例の東武デパートと西武デパートがそそり立っています。デパートの建物が同じわけではないのですが、ぼやっとしていると、どちらが東武だか、どちらが西武だかわかりません。

 また、ホームから階段を下りるのですが、進行方向の逆向きに下りる場合があります。池袋駅は北・中央・南通路が線路と直角に走っており、なんとなく似ています。特に中央通路においてですが、改札を出て西武方面に歩いていってしまったことが、何回もあります。

 電車で居眠りをしてふらりと下りたときなど、こういった傾向が顕著です。どんどん歩いていって、「西武デパート」の表示で我に帰るのです。いかがでしょうか、こんな経験って、右脳がこれっぽっちもない私だけのことなのでしょうか。

 登山などで、標識を見落とし、反対方向にぐいぐい行ってしまう人のこと、笑ってばかりいられないというのが、正直なところです。