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いつものように週末近く、今週はどうしようかと思いをめぐらせます。梅雨前線の影響で、天候は思わしくありません。どうしようかしら。そこで頭にひらめいたのが、シャワークライミングでした。
頭にはヘルメット、ウェットスーツ着用、もちろん渓流シューズ、念のためクライミングロープその他の登攀具。フィールドは利根川水系にするか、近場で相模川か多摩川か、荒川か。天候によっては増水も気になります、ってか。
6月19日、またしても3時ころに目が覚めてしまいました。仕方がないのでお弁当を作りましょう。ご飯を炊いてお握りです。相棒の分も作ります。外は土砂降り、しめしめです。ところが、家を出たころには、雨があがってしまっていました。
今日はシャワークライミング。雨の中、びしょびしょに濡れながら歩く山登りです。気温が20℃くらいはなければ寒くていけません。ですから梅雨から盛夏にかけてしか楽しむことができません。傘は良いけれど、雨具禁止という自主ルール。
ここのところ、日帰りハイキングというと、いつでも高尾山です。かつては必ず丹沢だったのですが、明らかに宗旨替えです。丹沢の登山道には、石が埋め込まれて不快だし、名物になってしまった山ビルが怖いんです。
新宿から京王線で高尾山口下車。370円って本当にうれしい料金だと思います。駅前で一服していざ出発。今回は秘密のコースをたどります。
ケーブルカー、清滝駅の左の車道を歩きます。すぐに稲荷山コース、数分で琵琶滝コースです。両方とも無視して直進します。車道の傾斜が強まると病院です。その先の広場から登山道となります。
登山道入り口のところに水場があります。数分後に琵琶滝からの道が合流します。急ではあるけれど、滑りにくく、歩きやすい道です。森林の美しさが目に染み込みます。何回かジグザグを切って、蒸し暑さで大汗をかけば十一丁目茶屋の前に到着します。ケーブルカーの上の駅(高尾山駅)のすぐ脇です。
ここで一休みして、こんどは薬王院へと進みます。入ったことのないさる園、広末涼子のコマーシャルで有名な蛸杉を過ぎ、男坂の急階段を登ります。10分ほどで薬王院、日光東照宮の廉価版という感じ。あっちが世界遺産なら、こっちはミシュラン。
階段が終われば、もう頂上までわずかです。最後のいやらしい坂を登れば599.2メートル、高尾山の絶頂です。いつもなら人人人であふれています。すわる場所もなく、ふちからがけに転落しそうです。酒と弁当のにおいが不快です。ところが今日の高尾山、時間が早いせいか、雨の予報のせいか、2〜3人がいるだけでした。
さて沿い言えば、シャワークライミングの報告でした。身体中びしょ濡れで、汗も洗い流されるはずでした。ところがこの日は、微妙なところで天気が踏みとどまってしまったのです。ポツポツときたりはするのですが、逆に日がさしてきたり。
当初は陣馬山まで縦走し、藤野側へと下山し、陣馬の湯に入る予定でした。しかし肝心の雨が降らずに、湿った陽気の静かなハイキングとなってしまいました。面倒だから景信山で行動中止、タターと下って、小仏バス停から高尾へと向かいました。
シャワークライミングでのお約束です。出発前に必ずシャワーを浴びておくこと。頭も洗っておくこと。もちろん衣服はその朝着ること。雨に濡れると、前の晩の汗がにおいます。
せっかくですから雨具はやめましょう。ただし、自宅から駅まで、帰りも駅から自宅まで、傘は必携です。濡れて寒くてつらそうな時期にシャワークライミングはできません。ですから梅雨の季節こそ最適なのです。
帰りの入浴も欠かせません。登って頂上に達するのと同じくらい重要です。反省会でのビール乾杯と並びます(多分それ以上)。計画は下山後の入浴から逆算してコースを決めましょう。
今回は、私も相棒も雨を恐れてカメラを持参しませんでした。したがって写真なしです。とても残念です。できれば防水機能のついたカメラが欲しいところです。
どうかこの時期にしか味わえない新ジャンル、シャワークライミングに挑戦してください。梅雨から盛夏まで、くれぐれも気温には注意してくださいね。
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Written by Tokkey
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