◆野歩の会OBG会通信 最終号より


一応の幕引き、そして新たな旅立ち
 
 1965年、日本経済が高度成長を遂げ大量生産、大量消費が当たり前になり、自然が破壊され、社会の中での個人の疎外感が増し、生活の豊かさや生きる価値観が問い直される中で、「野歩の会」は産声を上げました。

 設立趣意書には、「自然の中で裸の人間関係を結び云々」と謳われているのも、こうした背景によるものでした。こうした私たちの会が志向した活動の目的は、40年経った今でも色あせることなく、むしろ今日の状況を見ると、その必要性はますます増していると言っても過言ではありません。

 それにもかかわらず、野歩の会が閉会に至ったのは、時代の変遷とともに、若者たちが求める世界が変わってきたからでもありましょう。逆を言えば、よく40年も続いたというのも実感です。それに伴って、現役の活動を支えるという、OBG会の役割も所期の目的を終えたことは、既にお知らせしたとおりです。

 これからはOBG会としてではなく、新たな「野歩の会」として歩みを続けていくことになります。現代では、ますます人々の自然回帰や自然との共生、地球環境に対する意識が高まっています。しかし、あまり小難しい理屈はさておいて、設立当初の初心に帰って、今後は「自然を楽しむ」ことをモットーにしていきたいと思います。

 そろそろ定年を迎える方や体重オーバーに悩む中年にとっては、健康保持が大きな関心事でありましょう。さあ、ザックを背負って飛び出しましょう。昔、むかし、青春時代といわれた時に、山旅をして「何か」を見つけたように、職場と家の中では見出せなかった「何か」を手に入れることができるかもしれません。

 新しい旅立ちにあたって、これまで長い間、会を支えてくださった、佐土原先生ご夫妻、松田さんご夫妻、「串亭」の皆様、旧OBG会員やご家族、会員以外の多くの方々に心より感謝申し上げます。そして、今後とも倍旧のご支援をお願い致しますとともに、末永くご指導ご鞭撻をお願いする次第であります。

  
2006年3月吉日
新生「野歩の会」設立準備会一同
(文責 小野)