◆夏の山行の報告(A班・笠ヶ岳チーム) 

<メンバー>
 リーダー 
 

<山行報告>
 ☆1日目(8/12) 08:00 A班B班とも中央線大月駅集合 マイカー5台に分乗
13:00 西穂高温泉で名古屋からの茂福さんと合流
13:40 同駐車場出発 入山
15:00 ワサビ平小屋到着(泊)
(先に入山した篠原先輩は予定通り1日目鏡平山荘泊、2日目鏡平コースを登り笠ヶ岳山荘で合流)

 計画では1日目鏡平山荘まで入り、弓折岳から大ノマ岳を経て笠ヶ岳を目指す予定だったが、多少の交通渋滞や出発時の雨支度などで入山が遅れ、ワサビ平止まりにすることにした。従って明日は、笠ヶ岳山荘までコースタイム9時間30分の鏡平コースを行くか、6時間30分の北アルプス有数の急登、笠新道を登るか、究極の選択を迫られることになってしまった。ともかく明日に備えみな早めに寝ることにした。が、こんな時にかぎって寝付けないもので、おまけにすぐに始まった変則的なイビキの凄まじさに、ほとんどの人が睡眠を妨げられてしまった。(犯人は我がメンバーではありません) 

 

 ☆2日目(8/13) 05:00 ワサビ平小屋出発
05:20 笠新道登山口
10:30 杓子平  大休止
13:00 稜線に出る
14:30 稜線からの先行隊笠ヶ岳山荘到着
15:30 後続隊山荘到着、 有志笠ヶ岳往復

 昨日のうちに究極の選択も、中高年には急登コースも時間をかければ下るよりは良いだろう、という結論で予定の逆コースを行くことに決めて、早々に朝食を済ませ出発した。
 笠新道に入り、すぐに急登が始まったがリーダー和田さんの程よいペースで初めの3時間はしだいに開ける展望や足元の草花を楽しむ余裕もあった。この分ならほぼコースタイムどおり、杓子平まであと少しと思っていたころ、下ってきた人からの「まだまだ」の冷たい一言。みんなの足取りもしだいに重くなり、次から次に現れる壁にため息の連発。
 それから登ること2時間、突如青空の下に笠ヶ岳から続く稜線が見え、やっとのことで広々としたカールの杓子平に辿りついた。雪渓とお花畑の楽園でしばしの休息。お弁当を広げるもあまりのどを通らない。欲しいのはわずかに残った水ばかり。
 元気を出して再出発。しかしこの風景を楽しみながらのゆるい登りもつかの間だった。稜線までは最後の急登が待っており、リーダーの「もう少し、もう少し」の励ましの声も空しく聞こえ・・・ やっと稜線に出ても疲れのあまりに感激の声もなかった。終着の笠ヶ岳山荘を遥か向こうの山の中腹に見ながら、あとは惰性で歩き続けた。
 出発から10時間、全員1400mの標高差を登り切った。鏡平から出発し2時間も前に到着していた篠原さんが笑顔で迎えて下さった。

 

 ☆3日目(8/14)  05:40  山荘出発
11:00  鏡平着 大休止
15:30  鏡平より先行隊ワサビ平小屋に到着
16:30  全員ワサビ平小屋に到着
18:00  全員新穂高温泉駐車場に到着、車で集中の民宿へ

 早朝から最高の天気に恵まれた。昨日B班が挑戦した穂高連峰、そこから続く稜線の向こうが赤く染まり、やがて槍ヶ岳から昇る朝日を見ることができた。
 今日は尾根歩きと下りのみだが、長丁場が気掛かり。歩き始めてすぐに、雲海の絶景。昨日見下ろした谷を綿のような雲がうめつくし、焼岳も乗鞍も浮かんでいた。しばらくは右に槍・穂、正面には双六、その奥は薬師と広がった北アルプスの眺めを楽しみながらゆっくりと稜線を北上。その後は大ノマ岳、弓折岳越えのつらい登りもあったが、雪渓ありお花畑ありの夏山を満喫。また駆け下りた鏡平山荘のかき氷も最高だった。
 しかしここから誰もがいやなだらだら下り。コースタイムどおり歩いても4時間以上かかるのだ。気温も上がり、見通しも悪く、今までの疲れもどっと出てきた。土砂崩れで足場の悪い迂回路にも往生し、ワサビ平で一服、もう二度と踏み入れたくない笠新道の登山口を通り過ごし・・・、入山した駐車場までは本当に長い道のりだった。
 2日の行動時間が優に20時間を越える強行軍だったが、ひと月たった今、苦しい思い出は色あせても、あの大パノラマははっきり目浮かんでくる。だからまた誘われると登りたくなるのだろう。でもこれからは自分の体力を考えて。 
 

<写真>
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06.9.8 斎藤恭子