◆秋の山行・乗鞍岳の報告


 初夏の山行・夏の山行・秋の山行、幹事役としては、なんとか毎回新しい山に行きたいと考えています。自分のポケットから取り出したり、雑誌などで紹介された良さそうな場所をつまみ食いしたり。今回は、簡単に行けそうだけれど、まず設定しないプランを組み立ててみました。

 乗鞍岳に登る場合、松本から上高地方面へ向かい、途中から乗鞍高原・エコーライン経由で行くか、高山から平湯・スカイライン経由の2つのコースとなります。どちらもマイカー規制で、途中からシャトルバスの利用を余儀なくされます。
 
 東京方面からだと、乗鞍高原でバス乗車となり、通常はそのまま頂上に最も近い畳平まで運んでもらいます。位ヶ原小屋はその途中にあり、よほど酔狂な人意外は絶対に素通りしてしまいます。ただし冬から春にかけてはツアースキーの重要な中継地点です。

 10月18日正午、東京、横浜、名古屋、静岡から車6台・16名が乗鞍高原中心の観光センターに集合しました。今日はここで昼食をとって位ヶ原山荘まで行くだけ。ここまでですでに和大先輩の胃袋には大量のお酒が詰め込まれていました。

 バスは1時間に1本あるのですが、前のバスが出発して20分ほどで食事が終ったため、タクシーを利用。6人乗り(客は5名)2台詰め込みと、同じ大きさのタクシーもう1台に7人(客は6名)というこれは不正乗車。ただし料金はバスと同じ金額を払ったのですが、絶対に値引き交渉をするべきでした。
  
 小屋には14時前に到着、我々16名だけの貸し切り状態で大喜び。炬燵があるしダルマストーブのまわりは暖かいし。持ち込んだビール・日本酒・焼酎その他、食事時間以外はずっと飲酒タイムでした。タバコも指定場所でOK。

 その夕食ですが、鹿鍋と白身魚のホイル焼きという豪華版。先月の富士山では、カレーライスとウィンナーソーセージという夕食でしたが、その違いっぷりにあらためて感心させられました。鹿肉はクセ、臭みがなく、じゃあおいしいのかと言うとそうでもなく、なるほど鹿なのねという感じ。

 夕食後の宴会は時間を追うごとにヒートアップし、議論は白熱します。青春をどう生きるべきか、我々の真に目指すものは何であるべきか。いやそうではありません。篤姫の宮崎あおいがいかにかわいらしいか、それよりも松坂恵子のほうがきれいだとか、若宮真由美は新興宗教のハゲ親父と結婚して旦那がすぐに死んだとか、もうハチャメチャ。トイレに立った茂先輩はメガネを踏んずけて壊してしまいました。メガネはこれで2度目。歯を折ったのが1回です。

 翌朝は5時に起床し、気温0度のもと、ご来光を待ちました。そして6時朝食。朝食もなかなか結構でした。ヤマメの甘露煮、タマゴ、煮物など、満足できるおかずでした。前夜のお酒が残って、なんとなく不快でしたが、とにかく全員が登山することになりました。
 
 和大先輩、美樹さん、松さん、それにもう一人の和さんの4名は小屋から歩いて登ります。6時半すぎに出発です。残りの12名軟弱隊は7時39分のバスに乗車し畳平へ向かいます。時間が有り余っていたので、コーヒーを飲んだりしてゆっくりとした時間をすごします。
 
 先発組と軟弱隊は肩の小屋で落ち合い、しばし(1時間ほど)の急登の末、剣ヶ峰の絶頂に立ちました。すばらしい晴天で、南・北・中央アルプス、八ヶ岳、白山、御嶽山、浅間山などなど。ただし見えるはずの富士山はお隠れで、少々残念でした。

 畳平出発が8時すぎ。今回はほとんどの荷物をここに置いて、空身で登りました。剣ヶ峰到着が9時半、そして9時50分に下山開始です。何としても11時10分のバスに乗りたいのですが、生お嬢がマイペースでおしゃべりしながらテロテロ歩いているので激励したりしました。

 畳平にはバス発車の10分ほど前に到着(タクシーは何台もありましたが、予約のため一般は利用できません)し、首尾よく乗車。12時ころ観光センターに到着しました。帰りの渋滞が気になるので、食事抜きで発車し、一路東京を目指します。
  
 中央高速の渋滞の恐ろしさは身体に染み込んでいます。今回はギリギリセーフかと思われましたが、小仏峠15時すぎで、20〜30分ほどのろのろ運転となりました。まずまずでした。

 今回の山行は、軽いハイキングと昔ながらの山小屋がメインテーマ。結果はまずまずの評価かと思いますが、交通費が少々高くつきました。乗鞍高原までのマイカー乗り合いで5500円(往復)、お一人で運転された方はこの3倍くらいかかってしまいます。さらにシャトルバスが往復3500円ほど。宿泊費が2食付きで7500円、それに酒代と、少なくとも20000円以上の出費となっており、次回はなんとか安く済ませられる計画にしたいと反省している次第です。

(写真はこちらです。)
 

(文責 常盤豊)