◆JISHU WANN 降雪直後の丹沢


 1月9日の夕方、雨と風で大荒れの天気でした。翌日、雨はあがったものの、強風で寒い一日でした。いつものように昼から台所で飲酒し、うとうとしていました。2時半にはっと気づき、ラグビー大学選手権をテレビで観戦しました。テレビをつけたときにイナホ大学は0−3で負けており、さらに1人退場というピンチでした。そのとき、イノシシ大学卒業のいつもの相棒からメールがありました。「イナホがんばれ、明日丹沢行きませんか?」。ラグビーの結果はご承知の通りです。

 降雪直後、丹沢登山のチャンスです。いつもは茶色の丹沢が真っ白にお化粧してくれます。安全で面倒のないのが大倉尾根です。登り2時間半、下り1時間半くらいだからお手軽です。

 家を5時に出発し、渋沢7時18分のバス。7時半に登山口・大倉に到着です。7時40分から歩き始めました。気温は1℃、けっこう寒いです。車道から山道に入り、二またを左にとります。今回は大倉高原山の家方面へ。ここはすばらしい展望スポットです。沖合いには大島がドドーンと鎮座しています。写真では見にくいのですが、その右にとんがった利島が、そのうしろに平ったい新島も確認できました。さらに神津島・御蔵島・三宅島、一年に一回くらいは八丈島の先っちょが見えることがあるそうですが、今回は雲と水蒸気でこれら大物はゲットできませんでした。

 登山道は結構にぎわっていて、子供連れのファミリーもいます。今回は何となく調子があがらず、抜きつ抜かれつで登っていきました。一本松あたりで鹿の親子を見かけましたが、相棒から「今度の大山では鹿鍋は出ないの?」なんて不謹慎な発言がありました。

 おとといは東京でも雪混じりの大雨だったので、丹沢ならずいぶん下のほうまで雪かと思っていたのですが、雑事場、見晴茶屋、駒止茶屋を過ぎても出てきません。堀山を過ぎて、小草平(堀山の家のあるところ)も乾燥しています。

 急階段を登って、茅場平ではじめて雪混じりの路面となりました。泥んこなので、ここでスパッツ着用です。この先、前岩・小岩・大岩(私が命名しました)とガレ場が続き、雪で埋もれた天国への階段(同・命名)を登りきれば花立山荘です。相模湾、東京方面の眺望は秀逸です。

 いよいよ花立への登りとなり、ピークの100メートルくらい手前から南アルプスが見え出します。残念ながら今回は強風で雲が沸き立ち、甲斐駒・北岳以外ははっきりしませんでした。

 金冷やし(キンビヤシと読みます。左右がキレ落ちており、ちょっと怖くてキンが冷えるらしいです)の下りでは、前を行く小学生が難渋していました。このあたりからは路面が凍結しており、スニーカーだと厳しい状態です。でもトレッキングシューズならアイゼンは不要です。

 今回はスパッツ着用で途中4回休憩となり、そのたびに2人でタバコをすったりしていたので、3時間半以上かかってしまいました。11時20分、塔ノ岳到着。日が照っていてポカポカしていたので、ゆっくり写真を撮ったり、双眼鏡で眺めたり。東京湾を航行する船舶をはっきりと確認できたりして、まずまずでした。

 12時ジャストに下山開始。ただ大倉尾根を下るだけです。登山道が混んでいたためか、上部に雪があったためか、登りでけっこう疲れていたためか、いよいよ年で足がすすまないのか、2時間かかって大倉到着。2時8分のバスで渋沢へ。

 さて反省会です。いつもお世話になっている大山、蓑毛の「みのげ茶屋」。ここのおかみさん初江さんの息子さんが、渋沢の銀ぱち寿司にお婿にいっていると聞いていました。銀ぱちがどこにあるかわからないので初江さんに電話。駅のすぐ隣にも支店があるのですが、息子さんは本店だそうなので、せっかくなのでそちらに向かいました。

 歩いても15分ほどだそうですが、初江さんの説明では要領を得ないため、タクシー利用。駅前から広い道を真っ直ぐ山のほうに向かって徒歩10分、大きな交差店を右折して5分、日立の前。どうしてこんな簡単な説明ができないんでしょうね。運ちゃんに聞いたら、渋沢一の名店だそうです。20〜30台の駐車場があり、送迎バスも完備しているすごい店でした。当日は法事があったようで、駐車場には10台以上が駐車していましたよ。

 頼んだのは海鮮サラダ(840円)と豪華チラシ(2600円)のみ。あとはビール(中600円)5本。ずいぶんけちりましたが、十分満足できる内容でした。帰りは駅までブラブラ歩き。とても楽しい山行の締めとなりました。しかし食事中、「僕らは若旦那の知り合いなんですが、どこにいらしゃる方ですか?」と相棒がオマケを欲しそうに質問しましたが、インフルエンザで今日はお休みなのだそうで、当てがはずれ、ちょっとがっかりした2人でした。早く良くなって下さいね。 

(写真はこちらです。)
 

常盤豊