日程:平成22年5月2日(日)〜3日(月)
参加者:中村(一)、中村(明)、松久、石井、平石、
三木、和田(則)、浜田、古園、常盤
《本文中はプライバシー保護のため仮名にしてあります》 |
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@新宿方面から高崎まで、湘南新宿ラインのグリーン車に乗って、お大尽気分を味わうこと。
A谷川岳一の倉沢の景色を楽しむこと。
B土合駅486段の階段を下ること。
C越後湯沢中野屋で、へぎそばを食べること。
D越後中里〜土樽間のループトンネルで磁石の針がぐるりと回るのを確認すること。
E有名な土合山の家に泊まること
F土合〜湯檜曽間のループトンネルで、上から下の線路を見下ろすこと。
G赤羽まるます家で反省会を催すこと。
H付け足しみたいだけれど、雪の谷川岳に登れたら登りたい。
I綿密な計画と周到な時間管理ですべてやり遂げること。
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天候を見定めて、5月1日(土)から3日(月)のうちの連続した2日間に実施するという計画でした。天気予報では、3日間ともおおむね晴れであるということでしたが、各人の予定などを考慮して、2日から3日ということに決めました。
湘南新宿ラインに最後に乗り込んだのは池袋から乗車のKSNさんと私でしたが、この時点でほぼ満席でした。ばらばらに座ったので高崎まで退屈しました。高崎で水上行きに乗り換えて、水上到着が10時21分。10時26分発の谷川岳ロープウェイ行きバスに乗り込みます。HD氏より素朴な質問、なんで電車で行かないの?ごもっともな質問ですが、9時47分発のつぎが11時41分発で、私たちの乗車していた電車だと、ここから先に進むためには1時間以上待たなければならないのです。
谷川岳ロープウェイ駅から閉鎖中の国道291号を歩きます。国道といっても一の倉沢出合先までの盲腸国道です。30分でマチガ沢出合、さらに30分で有名な一の倉沢出合に到着です。ドーム、滝沢スラブ、中央奥壁、衝立岩、コップ状岩壁などなど。谷川岳登攀史をもう少し勉強しておくべきでした。
土合駅に戻り、いよいよ階段を下ります。さびれた無人駅であり、人影もまばらだろうと思っていましたが、あにはからんや大変な人気です。ぞろぞろと下る人がいます。息をはぁはぁさせて登ってくる人がいます。ホームはカメラを構えた若者・ファミリーであふれています。この時間トンネル内にいた人は、少なくとも100人を超えていたものと思われます。
水上方面からの電車が近づいてくると、歓声が上がりパシャパシャとシャッターが切られます。私たちを含めて数十人が電車に乗り込みました。下り線にはお目当てのループはなく、およそ30分で越後湯沢に到着しました。
へぎそば、へぎそば。そばもうまいし天ぷらもうまい。供される日本酒もうまい。WD氏を先頭に中野屋に突進です。なにしろ時間がありません。乗車する上りの電車までたったの48分。中野屋、店の外まで人があふれています。しまった、これでは無理だ。ええい、となりのそばやだ、ここも入れない。こっちの食堂もダメ。断腸の思いで駅に戻ります。あと30分しかない。駅中の変哲もない食堂、とにかくビールとすぐ出るものを注文。店の中はごった返しており、注文と配膳が追いつきません。あと15分しかないというのに、急いで冷酒お願いします。無茶な客ですね。
越後湯沢駅上りのホームに下りればすぐに上越線がやってきます。電車に乗り込み、さてとホッとしていると、放送もベルもなくドアが閉まります。ゲゲ、WD氏が取り残されているではありませんか。つぎの電車は3時間後、WD氏は湯沢にまつわる歴史・文化を堪能すべく、郷土館、博物館めぐりでこの3時間を過ごすことを余儀なくされたのでした。
越後中里から上越線は一気に高度を上げます。短距離で傾斜がきつくなりすぎるのを防ぐ目的で、線路はトンネル内でループ状に回ります。磁石の針はその反対に動きます。それを確認するだけのために磁石を用意しました。おお、確かにぐるりと回りました。土合駅に到着し、駅の裏にある土合山の家に向かいます。巨大な山小屋で、ご主人など感じの良い方でしたが、部屋がかび臭くてまいりました。宿泊客は、私たちを含めて35人ほど。まずまずの賑わいでした。夕食、朝食ともりっぱなご馳走でした。
なお当日、午前中用事のあったISIさんが5時ころ到着、越後湯沢で歴史・文化を堪能されたWDさんも6時半過ぎに無事到着です。この晩はみんな8時ころにはつぎつぎに眠りにおちました。
5月3日は谷川岳登山の日です。4時半に起きて6時朝食。宿の車でロープウェイ駅まで送ってもらい、7時始発のゴンドラに乗車です。およそ15分で天神平。出発の準備を整えたら7時40分スタートです。天神峠(展望台)までのリフトを利用したかったのですが、この時間はまだ運行前で、稜線まで30分のアルバイトとなりました。
稜線に出てしまえば高低差の少ない道を30分、ランララランで避難小屋のはずなのですが、残雪期はそうはいきません。夏道は雪に隠れており、稜線上はブッシュでおおわれているためドキドキするトラバースが続きます。さらに避難小屋手前には、およそ30メートルの下降があります。ほんの10メートルほどですが、木の根っこ、トラロープなどにすがって、滑りやすい岩場をまたいでゆかなくてはなりません。ここで私たちは10分ほど要しました。これほどいやらしい悪場はこれまでほとんど経験ありませんでした。
ここをすぎれば、柔らかい雪壁を2時間登って谷川岳トマノ耳に到着です。照りつける太陽に大汗をかかされましたが、特に危険な箇所はありませんでした。上越周辺の山々の大展望を満喫し、下山と相成りました。
下りとなると速度に極端な違いが出ます。NKMR(父)氏は得意ではありません。「おとうさんほらこうやって」NKMR(娘)さんが健気にサポートします。2年前に鳳凰三山で滑って危なかったMK氏は目を見張るほど下りがお上手になり、かかとを使った下り方を指導します。
まずまずの時間で下山できました。あとはロープウェイで下山です。天神平が見えてきました。ありゃ、まずい!人があふれています。下り待ちのお客のようです。ここまで黙っていましたが、ついに私の堪忍袋の緒が切れます。突撃、突げきー!とにかく急いで列に並んで。アイゼンはずすのも上着を脱ぐのも列にならんでからー!。
列に並んだのが14時20分、土合発の電車が15時31分。待っている人数を数えて、ロープウェイの運行間隔を確認し、乗車できる人数から計算すると、電車に乗れるかぎりぎりのところです。結局ロープウェイ乗車が14時50分過ぎとなり、下の駅に15時7分到着。土合駅まで30分くらいかかるので、ほぼ無理でしょう。いや、バスが発車しようとしています。ドアが閉まりました。「運転手さんお願い、あと1分でそろうのでちょっとだけ待ってください」。しぶしぶ待ってくれました。このバスの時刻を調べていたわけでなく、神が味方をしてくれたのです。バスなら5分で土合駅、ビールを買ってくる時間までありました。
土合から湯檜曽までまたもループトンネルを通ります。トンネル入り口の上から下の線路が見下ろせます。「ほらこっちの窓」、乗り合わせた鉄っちゃん達が窓に顔をくっつけて写真を撮ったりしているのに、うちの連中ときたら、みんな飽きてしまったようでした。水上で乗り換えて高崎へ。予定にはなかったのですが、新幹線利用で大宮までひとっ飛びして、赤羽へ。まるます家は残念ながら満席で入れず、中華料理とビール、紹興酒で反省会を催して散会となりました。いつものとおり、充実した2日間でした。
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