◆秋の山行 顛末   

 常盤さんから秋の山行のご報告を頂きましたので紹介いたします。

 
 「雨が降ろうと槍が降ろうと、決行、血行、結構」なのであります。参加者の個人的なキャンセルはかまいませんが、計画そのものは実施するのです。これが幹事たるわたくしの信条であります。ありました。

 台風14号が発生したことは前週末にはキャッチしていました。週間天気予報によれば、金・土・日は曇り、場合によっては台風の影響を受けて大きく崩れる場合があるというものでした。

 週間天気予報と言っても、6日先、7日先のことを気象庁は本気で予測していません(これまでの経験上そう考えています)。本心は「予測不能」であり、曇りで済むと考えてはいないのです。大雨もあり、晴天の可能性もあり、足して2で割ると曇り。

 一般に台風は北緯20度くらいの海域(フィリピインの北あたり)で発生し、しばらくは停滞、西に向いたり東に向いたりします。2〜3日たつと徐々に速度を増し(時速10キロくらい)、つぎの2〜3日で北緯30度くらい(種子島、屋久島あたり)に達します。

 ここからは一気に速度を上げて時速30〜40キロくらい、ときには50キロくらいのスピードで一気に北東方向に進みことが多いようです。よく扇形の予想進路が示されますが、どういうわけかその真ん中のコースをとることは少なく、どちらかにそれることが多いように思えますが、考えすぎかもしれません。

 月曜は停滞でした。火曜もほとんど動きませんでした。となると、水・木・金とスローで動き、土曜から日曜に列島直撃です。これは困った。水曜も停滞なら何とかなるかもしれません。逆に水曜から顕著な動きが出れば台風は土曜日に通過してしまうかもしれません。

 水曜日、いよいよ時速20キロで北東方向へと動き出しました。困った困った、動き出した台風が再び停滞ということはないものです。列島に最も近づく可能性の高い時間は、早ければ土曜の夜、遅ければ日曜の午前と予想されます。

 そして木曜の朝、TVの気象情報による台風予想、扇形と予想円は見事日曜午前に列島の中央という最悪のものでした。土曜の観光は間違いなく寒い大雨の中、日曜のハイキングも少なくとも晴天は望めません。

 会社への電車の中で考えました。中止の決断は今しかない。まずは会社の相棒に相談メール、「しかたないんじゃないの」という返事でした。それからの行動はもうひとつです。まずは参加者全員に「中止」のメール。必ず確認の返事をもらわなくてはなりません。民宿にキャンセルの連絡、有難いことに、キャンセルにかかわる費用は免じてくれました。

 今回は紅葉と初雪を堪能しようという企画でした。次回は春、雪形を楽しむ計画としたいと思います。白馬岳の「代掻き馬」、爺が岳の「種まき爺さん」、五竜岳の「武田菱」など、見所満載です。どうぞ来年をご期待下さい。



常盤