◆「三浦アルプス、改め 鷹取山」報告   

  和田(則)さんから自主ワンのご報告を頂きましたので紹介いたします。

 
日 程:平成24年 3月10日(土)冬の雨(昼過ぎ止む)

コース:JR横須賀線田浦駅−田浦梅林−京急田浦駅−鷹取山−神武寺−京急神武寺駅=(鉄道)
     =新逗子駅=(バス)=森戸海岸

同行者:水堀ご夫妻、佐藤、平石、三木、斎藤ご夫婦、田尻、星川、和田(則)(記)



  • 2年前に雨で計画変更した三浦アルプス、再挑戦の結果は、ああ・・・。1週間前の予報は曇り晴れ、続報は下り坂気味。当日は風を伴う冬の雨日となった。三浦アルプスには滑りやすい箇所が幾つかあるため、田浦駅に集合後、鷹取山にコース変更した。開花が1か月遅れの梅林を歩いてから鷹取山に向かった。鷹取山から神武寺は軽ハイキングコースにかかわらず見応え(歩き応えではなく)があった。森戸海岸のマンションで心置きなく打ち上げし、早春というにはまだ早い1日を終えた。


  • 本降りの冬雨、傘をさす手はかじかむ。横浜の最高気温は7℃。2年前は14℃。コンビニも商店もないJR田浦駅前から住宅地をぬって田浦梅林に向かう。2月4日から3月11日までが地元の「梅まつり」。送梅の時期だが梅林の丘は冬の趣。急な階段坂を登りつめると梅園エリア。広がる梅林に白梅花が数本という寂しさ。わずかに足元の水仙が彩りを添えていた。梅の見頃は3月下旬の見込み。ここの梅から梅ワインを作るとの説明板あり。
    ・梅園山頂にある展望台を登ると、横須賀の港、房総の山々、ランドマークタワー、新宿超高層ビル群、丹沢を望めるはずであった。強風と雨と寒さに這う這うの体で退散。


  • 三浦アルプスへの道を左に見送り、風情のある梅林裏手の住宅地を下った。車の激しい大通り沿いに京急田浦駅に出て、鷹取山を目指す。傘をさして住宅地を歩いていく。急斜面に張りついた住宅地をハアハア言いながら登ると、急坂のどん詰まりが登山口だった。


  • 登山口から1、2分で鷹取山への稜線の一角に立つ。稜線といっても住宅の裏山ハイキング道だ。山頂に向かう稜線は谷合いの住宅地をU字型に抱え込み、鷹取山の岩壁は稜線に囲まれた住宅地の上に頭を出していた。
    ・鷹取山山頂部の入口ではL字型の屏風状絶壁が我々を出迎えてくれた。小さな採石の跡地なのだが、ハッとする印象深い出会いである。いつもとは趣向を異にする山に興味をそそられる。絶壁にはロッククライミング禁止の表示。ハーケンの跡がそこいらにボコボコ、クライミングに励んだ若者らの情熱の証でもある。
    ・遺跡に迷い込むように奥へ進むと「磨崖仏」といわれる一枚岩をくりぬいた大きな石仏像が現れた。昭和40年の創作だが遺跡文化財のような風格があった。
    ・雨の展望台はパスした。展望台のわきには申し訳程度にクライミングが許された小さな絶壁があり、多くのクライマー達が順番待ちで雨の登攀訓練をしていた。


  • 鷹取山から神武寺への道は鎖のある大岩を通過すると、お寺の裏山となる。神武寺は有名な天台宗の古刹らしい。周囲の森に静かな雰囲気が漂う中、伽藍は存在感を放っていた。思いのほか得した気分になった。MKさんは六地蔵前で写真を撮り、何かに取りつかれた。STさんは子供に返り「逗子八景」のひとつ、晩鐘の中に入り込み喜んだりと、ひとけのいないお寺には何かが潜んでいる。お寺からはJR東逗子駅に出る表参道と、京急神武寺駅に出る裏参道があり、我々は山歩きの風情を残す沢沿いの裏参道を下山した。山中ではほとんど登山者に遭わなかった。


  • 逗子・森戸海岸の「元町ユニオン」で昼飯とお酒と肴を、「旭屋肉店」で葉山牛コロッケを買い、昼過ぎからMさんのマンションで打ち上げをした。
    室内から雨上がりの森戸海岸、裕次郎灯台、森戸神社、江ノ島などが望めた。富士山と丹沢は今回もお預け。
    ・食べきれないほどの食事とお酒。Mさん差入れの吟醸酒、Hさん自家製の燻製ベーコン。Tさんからは山中湖平野に所有マンションの利用案内。神武寺で何かに取りつかれたMKさんはいつもに増し饒舌に。人柄のにじみ出る、いや人柄そのままの楽しませる饒舌。舌が回り、滑り過ぎて、怪我をしないか心配するほど。
    ・幾つになっても大食漢の我ら、食べ物を平らげると口さびしく、部屋に常設のカラオケとなった。懐かしい歌を口ずさむ頃には、宵の江ノ島、大磯の海岸線に街の明かりがラインを引き輝いていた。気がつけば、山にいた時間よりも打ち上げの方が長くなっていた。ああ・・、ついつい長居をしてしまった。


  • 三浦アルプス山行計画は今回が最後。縁のない山もあるもの。次は参考に。
    ・訪れるなら、田浦梅林の梅の時期、仙元山ほかの桜の時期、秋や冬がよいと思う。6月から9月は湿気と暑さと虫などで、不快な山域だと思う。
    ・常緑樹の山域なので、林床はアオキ、篠竹で覆われ、展望と見通しは期待できない。
    ・展望は乳頭山からの横須賀湾、鉄塔やマテバシイ並木からの周囲の山々、仙元山周辺から富士山や相模湾などに限られる。
    ・登山口周辺は車の走行音や街の生活音が響くが、縦走路の中央部は深い常緑の山中にいる気分。ひとけのなさにドキドキもしてくる。
    ・雨中や雨後は止めておくのが賢明。縦走路のほとんどは通常の山道だが、何箇所か、木の根っこもない急な登り下りがあり、滑ること滑ること。
    ・作業道ややぶ道の分岐が多く、かつ明示の標識はなく道迷いとなりやすい。分岐では木の幹、消防の標識、標識杭等に小さく道案内が書かれている。インターネット記録を読むと、道を誤っても迷いにはすぐに気づき、分岐まで戻っている。
    ・今回は天気と山中が心配で、3月7日に下見で歩いてみた。問い合わせ頂ければ、アドバイスできる。

   写真はこちらです。
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