◆笹子雁ヶ腹摺山報告   

  常盤(豊)さんから12月の登山の御報告を頂きましたので掲載いたします。

 

笹子雁ヶ腹摺山 12月14日(土)

阿部 和田 北島 常盤 常盤(佳)

 暮れで何かと忙しい時期ですが、まあ時間がある方はおいで下さい、という計画です。五月みどり「お暇なら来てよね、アタシさびしいの」です。このアタシってとこが下品で良いっすね。今なら、絶対ワタシとするだろうなあ。

 雁ヶ腹摺山は、大菩薩連嶺周辺に3座(4座とも)ありますが、最も登りやすい(東京から近い)笹子雁ヶ腹摺山の登ることにしました。ワタクシ、初めての山ですが、名前どおり「たおやかな」優しい山でしょうか。

 中央線笹子駅、高尾発甲府行きの各駅停車が8時58分に到着です。大月発新田行きのバスが、笹子駅前9時02分です。この山だ!と決めたのは、この奇跡的なつなぎを発見したからに他なりません。まさしく天啓を受けたような気分でした。

 国道20号を笹子峠方面へ、徒歩35分のところ、バス6分です。新中橋というバス停で下ります。目の前に登山口の道標があります。

 最初は急な登りです。ザラザラした路面で、少し滑りやすい道です。でも、たおやかな山だから(のはずだから)、しばらくすれば緩くなるでしょう。もうしばらくの辛抱かな。

 左の御坂の山の間から、霊峰富士が見え出します。最初は頭の先っちょだけ。数分後に八合目あたりから上。この時点では、雲は一つもありませんでしたが、その数分後にかけらのような雲が湧き出し、さらに数分後、富士山の左側は湧き出す雲で覆われていました。まさしく怒れる富士、今日の富士山も登山は厳しそう。

 まだまだ急な道が続きます。今度は南アルプスです。右端に甲斐駒ケ岳、その隣りが鳳凰三山、ハイそれまでヨ。その左の白峰三山は、下部こそ見えますが、頂上付近は雪雲に覆われて見えません。もっと左はまるでダメ。

 ほとんどなだらかな部分がなく、大きな反射板(何に使ったのか不明)の先が頂上でした。10名以上の団体が、これから出発するところで、うまいタイミング。ここからは八ヶ岳が見えますが、やはり雲に覆われていて、編笠山のみ確認できました。ただし、奥秩父の金峰山、大菩薩などには雲はかかっていません。

 さて下山です。頂上直下、脳天逆落としの急な道。およそ15分くらい、肝を冷やします。そこが終わって、ようやく緩やかな道となりました。しかも稜線下の巻き道なので、とても楽です。ただ、路面が谷側に傾斜しているため、滑らないように注意しつつ歩きます。

 笹子のトンネル(今は中央高速のトンネル、その前は国道20号のトンネル、さらにその前のトンネルで、昭和13年に開通したもの)直前、トラロープにすがりながら、ちょっと怖い場所(30メートルくらい)を過ぎれば、旧甲州街道です。その古い笹子トンネル、なかなかおしゃれに作られています。

 ここからは車道(一部登山道もあり)を進みます。矢立の杉という、樹齢1000年を超す巨木を眺めたり、ブラブラ下りです。でも、だんだん飽きてきました。そこでタクシーです。朝乗ったバスの終点、新田(しんでん)まで来てもらいます。大月からなので30分くらいかかりました。行き先は、大月の居酒屋。

 タクシーの運転手さんに推薦のお店を聞き、その店のまん前で車を下りました。駅前のロータリーのすぐ裏にある、「うづき」というお店。ふつうはちょっと気づかない場所です。

 瓶ビールを頼んだら、「山から下りてきたんだから生ビールにしろ」とか、「うちはギョーザがおいしいからこれにしろ」とか、「なんと言っても馬刺しがうまい」とか、ちょっとおせっかいなおばさんでしたが、まあまあ合格点。

 1時間半くらい居たかな。おばさんが、帰る列車のアナウンスです。16時過ぎ、大月始発東京行きの特別快速だそうです。便利です。でも嫌いなんです。だって、トイレが無いんだもん。

 全員で乗り込み、案の定、ワタクシ高尾で途中下車させていただきました。みんな無事に帰ったかな?本年最後の山行は、こうして無事に終了いたしました。また来年も、こんなことが続けられれば良いのですがね・・・。


写真はこちらです。
 1.和田さん撮影
 2.常盤(佳)さん撮影

  以 上