◆新年参拝登山 高尾山・薬王院    

  常盤(豊)さんから新年登山の御報告を頂きましたので掲載いたします。

 

 昨年暮れから新年にかけての山の荒れようは大層なものでした。いまだに多くの方々が行方不明になっており、生存はほぼ不可能でありましょう。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 さてわたくしども野歩の会、本年最初の山行は人気スポットの高尾山・薬王院を訪ねることに致しました。本隊は小仏峠から城山、高尾山、別働隊は高尾山へ直接登り、さらにサポート隊が麓で待ちます。

 1月12日、当日の集合は、午前8時高尾駅北口バス停です。8時12分のバスに乗車します。JRの特別快速だと40分前に到着してしまい、快速だと新宿7時07分発で高尾8時01分到着です。これに対して京王線なら、新宿7時00分発の急行が高尾7時57分着であります。早い、安い、うまくもまずくもない、当然京王線のほうに軍配があがります。

 しかし、この京王線の行き先表示、何とかならないのでしょうか。7時の急行は、直通で高尾・高尾山口に行きます。ただし、高幡不動までは急行としていくつもの駅をパスするのですが、ここからは各駅に停車するようになっています。「急行高幡不動行き、同じ電車が高幡不動から各駅停車高尾山口行き」、掲示板をちゃんと読めば、またアナウンスを良く聞けば、この電車一本で高尾に行けるとわかるのですが、不案内の方が理解できると考えるほうがおかしいです。

 集合は高尾駅ですよ、高尾山口ではありません。同じご注意を何度もしました。数年前、間違えたことがあったからです。高尾駅に集合したのは、阿部・佐藤の両巨頭、沼田先輩♪、斉藤ご夫妻、和田さん、キムコ後輩、それに私の会社の同僚・佐塚女史、常盤の9名です。バスはそこそこ混雑していましたが、乗車時間15分だし、増便もあります。発車間際でも問題ありません。

 8時20分すぎに小仏バス停到着、8時36分出発です。明治13年、明治天皇が上野原行幸の際にたどられた道です。千代田の宮城から馬車で八王子、浅川と進まれ、ここから徒歩で小仏峠を越え、与瀬へと下られたものと思われます。小仏峠の頂上に、陛下がご休憩なさった旨の記念碑があります。現在、浅川は高尾と改称され、与瀬は相模湖となっています。相模湖の完成は昭和22年でありまして、明治初頭に、そんな名前となるなど、想像すらできなかったはずです。

 で、このバス停から小仏峠への道ですが、バス停275メートル、峠548メートルと250メートル以上の標高差があるにもかかわらず、「こんなに楽な道はない」と思わせるほどでした。歩きよい道をサクサク行くと、40分ほどで稜線と同じくらいの高さになり、ゴール近しがわかります。そこから5分ほどで峠に到着です。とても気持ちの良い散策でした。「小仏峠頂上と書いてあるのに、頂上から登る道があるじゃないの。おかしいわねえ」でも先輩、峠ってそういう構造ですよ。9時24分到着、9時30分に出発しましょう。ところが先輩たち、なかなか腰をあげてくれません。9時35分出発。

 小仏峠からほんの少し登ったところに、営業していない茶屋があり、南側が開けています。キャー富士山!行動開始から3分で休憩です。ちょっとまずいなあ、別働隊との合流に支障が生ずる可能性があります。しかも別働隊は初登山・単独行、道に迷わなければ良いのだが…。

 20分ほどで道がY字になります。右は城山頂上へ、左は巻き道です。今回は頂上へ向かいます。そこから5分で城山です。右に丹沢、左前方には東京都心のビル群が見えています。スカイツリーもかすかに確認できましたが、空気が澄んでいたら見えるはずの筑波山や、北方の日光連山は今回はダメでした。別働隊からメールが入ります。薬王院まで順調に進んでいます。こちらは不順です。なかなか進みません。

 10時15分出発、ここからが最大の難所です。日が照ってきて、路面がグチョグチョです。ここでの転倒は命取り、慎重にならざるを得ません。一丁平を過ぎ、紅葉台まではつらい階段登り、と言っても15分くらいですが。頂上に達した別働隊から電話が入ります。でも音声が悪くて聞き取れません。あちらは上戸彩、こちらは剛力彩芽、どちらも目くそ鼻くそで、山の中では役に立ちません。やっぱ木村文乃じゃなきゃダメですね。まあ、とにかく頂上に向かいましょう。

 高尾山直前の死の階段、ご存知ですか?こちらからだと標高差50メートル、稲荷山コースからも同様に55メートルもの階段があります。ビル10階分くらいですから結構大変です。階段を避けて左の坂道をとります(稲荷山コースも右の坂道がある)。スルスルと頂上の真下まで行けます。そこから10メートルくらい登れば、待望の高尾山頂上です。

 別働隊(単独行)は私の会社の同僚、58歳、鈴木隊員、高尾山初めて。よくぞ道間違えもせずにここまで来てくれました。寒かったらビジターセンターの中で待っててね。でも、この日はポカポカ陽気で、外にいても気持ちが良かったくらいでした。人がウジャウジャいます。鈴木隊員がケーブルカーに乗車した9時45分はガラガラだったそうですが、11時のこの時間はかなりの混雑で、ストレスがたまるほどでした。

 そうそう、待望の南アルプス様、ちゃんとそのお姿に接することができました。右の滝子山、左の本社ヶ丸の間、笹子峠の向こうに、白い宝石のような山並み。右から農鳥岳、真ん中に塩見岳、左に蝙蝠岳。富士山だけじゃないんだけれど、ほとんど誰も気づいてくれません。

<高尾山から西望>・・・下の画像をクリックすると、大きな画像が開きます。


 12時にイタリアンレストランの予約があります。ちょっと間に合いそうもありません。しかたない、下りはケーブルカー利用と致しましょう。渋滞気味の登山道を進み、薬王院でお参りをし、ケーブルカー高尾山駅まで30分でした。

 このケーブルカー、定員は135名です。休日は朝から午後までほとんど満員で運行しています。普段は15分間隔ですが、この日のような混雑日は10分間隔のフル運行です。始発は8時(混雑日は7時半)から。さて、大好きな計算です。10時から午後2時ころまで、ほぼ満員での運行です。4時間ですから24回。登りと下りが同時発車していますので、およそ250人(125人×2)×24=6000人ですよね。始発から10時までに2000人、2時から最終まで2000人が利用したとすると、なんと10000人じゃあないですか。片道470円ですから、売り上げはおよそ500万円です。こんな日が年間80日、300万円の日が200日、雨で振るわず100万円の日が80日とすると、だいたい11億円も稼いでしまいます。かかる費用は車両代(約40年に一度更新)と電気代、あとは保守のみ。社員が何人いるかわかりませんが、運転手、掃除のおばちゃん、切符売りのおねえちゃんも含めて、平均年収は軽く2000万円超と、わたくし愚考致します。

 京王線高尾山口駅隣のイタリアンレストランHUMOTOYA、高尾山口を利用されたことのある方なら、たぶん誰もがお気づきのことと思います。イタリア国旗がはためく、本格石窯焼きピザのお店。おしゃれな店構えで、アベックなどでいっぱいでしたが、どやどやと、2時間ほど打ち上げでした。なかなかおいしかったです。

 京王線に乗車。高尾駅で、キムコ、鈴木、佐塚の3人(全部年下、無理やり)にJRに乗換を強要し、立川へGO!中華料理を俺様がごちそうしてやる。2万円までは俺が負担する!ここで鈴木隊員の奥様を呼び出します(国立で用事があった…麓で待機のサポート隊員、睦美さん)。ガストでお腹いっぱいとのことでしたが、まあ、好きなもの食べなさい。ビールだ、肉野菜だ、ぎょうざだ。日高屋での支払いは5人で3510円でした。2万円ならぬ2000円を私が負担し、残り1510円は鈴木さん、皆さんごちそうに大喜びで解散しました(予定通り寝過ごしました)。

 高尾山頂での集合写真、白髪の方が鈴木さん、目の大きなキョロッとした人が佐塚さん。鈴木さんの奥様睦美さんは、残念ながら写真がありません。


写真はこちらです。

  以 上