◆岩殿山のご報告   

  常盤(豊)さんから12月の山行の御報告を頂きましたので掲載いたします。

 

日程:平成26年12月14日(日)
メンバー:阿部、佐藤、三木、石井、沼田、高水、斎藤、斎藤(恭)、松田、北島、北島(美)、鎌田、鎌田(風)、常盤
      (恭はキョウコさん、美はミユキちゃん、風はフウゴ君です)




 中央本線大月駅すぐ前に、ゴツゴツした岩の塊の山があります。岩殿山です。織田氏に攻められた武田勝頼が、新府城を捨てて、笹子峠からこの岩殿城を守る小山田信茂を頼ったが、裏切られて敗走、天目山の露と消えたという、いわく付きの山です。戦いのあと、信茂は大将の織田信忠の謁見を賜ろうとしたが、主君を裏切った逆賊として処刑されたとか。

 さて当日、冬型の気圧配置が強まり、日本海側の各地は大雪模様でしたが、今回の目的地・山梨県郡内地方(山梨県で笹子峠の東、桂川流域)は、カラカラの好天気でした。電車の中から見た、8時ころの富士山はくっきりしていましたが、時間がたつにしたがって、頂上付近は強風による雲に覆われてきました。

 今回利用した電車、新宿8時14分発の、「ホリデー快速富士山号」、古い「あずさ」の車両を使った普通列車です。リクライニングシート、各車両にトイレを配した豪華列車なのに、普通切符で乗れるのです。こういう「お得列車」大好きです。新宿から、三鷹から、八王子から、各自都合の良い駅からこれに乗車しました。ワタクシと三木先輩は、京王線で高尾まで、そこから乗車というケチケチプランでした。

 さて9時40分、誰も遅刻することなく、14名が大月駅前に集合しました。わりと暖かで、毛糸の帽子をかぶるほどではありません。手袋無しでも大丈夫です。私たち以外にも、敬老団体、若者たちが何組かいて、その賑わいにちょっとビックリでした。

 駅前の踏切を渡り、標識に従って岩殿山方面に向かいます。駅前の標高がおよそ360メートル、頂上が東京スカイツリーと同じ634メートル、その差およそ280メートルです。城址公園となっている山なので、頂上まで整備された道が続いています。って言うか、ほとんどがコンクリートの階段です。

 特に頂上の手前は、まるで灯台の中の階段のような急坂で、頭の上に道が続いているようです。ヒーハーヒーハー、こんなつらい道もそれほどありません。かつて一人で登った時、とにかくガシガシ登って、頂上でダウンしたことがありましたが、今回は優しい先輩たちのおかげで、すぐに休んじゃったりしながら、のっそりと歩きました。

 ヒョイと頂上部分に到達し、景色を堪能します。キョウコ先輩が集合写真を撮ってくれます。「待って待って、誰かにシャッターを押してもらいましょう。男の子に頼むなら、あたしよりミユキちゃんに頼んでもらった方が良いわ。」とキョウコさん。そりゃあその通りと思い、「ンダンダ」とうなずいたら、「そんなにうなずいちゃあダメでしょ」と怒られました。ちょっと表現が難しいのですが、ご理解いただけますでしょうか?

 岩殿山の最高地点は、そこから5分ほど離れたところです。とりあえず最高地点まで行くと、「烽火台」となっていました。ここから狼煙をあげたのでしょうが、現在は電波塔がたっています。昔も今も、意味は同じですね。

 頂上から縦走に移ります。ここからはテクニカルなコースです。思いのほかアップダウンがあり、兜岩の岩場は侮れません。虎ロープ、クサリ、梯子に頼って、岩場をよじ登る場所もあります。また稚児落とし(恐ろしい名前です)の岩場は、はるか遠くにあり、なかなか近づいてきません。

 左側は絶壁、ただし登山道は少し離れているので、危ないところではない、これが稚児落としです。小山田信茂の側室の赤子が、織田から逃げる途中で、ここから谷に投げ落とされたのだそうです。この稚児落としを過ぎれば、あとはサラサラ下るだけ。およそ1時間で、里に下りました。

 あとは、車道40分ほどで大月です。駅の手前で桂川を渡って急坂を登る。疲れた体には、小さな登りもこたえます。っとその時、車道を登っていくバスとすれ違いました。こんなバスがあるとは思ってもいませんでした。しばらくすると、きっと戻ってくるな、とりあえず、バス停まで急ぎます。

 浅利消防署前と言うバス停、13時55分に到着。やった、やりました、14時07分発の大月行きがあるではないですか。大月〜西奥山という路線バス、土・休日は一日にたったの3本。こんな妙なるバスに、偶然ピッタリ間に合ってしまいました。駅まで楽ちん、10分でした。

 さあ、いよいよ反省会です。今回は予約なしのぶっつけ本番。駅前の老舗っぽい居酒屋は満員でした。以前使った好ましい居酒屋は、先客がいて14名は入れそうもない。その何軒か先の、変哲もないラーメン屋、「大丈夫ですよ」のうれしい返事です。2階の宴会用の部屋に通されました。

 ビール5本と、すぐに出してもらえる物!おしんこでした。タカシ先輩中心に、どんどん注文します。餃子、トンカツ、アジフライ、コロッケ、メンチ、すごいご馳走。ちょっと油っこいけれど。それにしてもすごい早業です。お店にはおばさん一人なのに、とにかくすごい早さで料理が出来上がります。冷凍食品でも使っていない限り、ちょっと無理と思いますが、まさかお店でそれはないはずです、まさかね。

 午後4時が近づいてきました。そろそろお開きと致します。最後に締めのラーメン。今回はチャーシューメンを一口いただきました。さすがラーメン屋、美味でした。16時過ぎ、薄暗くなった大月駅から、各自家路を急いだのでありました。今回は、初めてのミユキちゃん、久しぶりのフウゴ君など多彩なメンツでした。コンパクトではありますが、色々な要素の詰まった、結構なお山でありました。




写真はこちらです。

  以 上