◆「高尾周辺・南高尾山稜(東半分)」報告   

  和田(則)さんから4月の山行のご報告を頂きましたので紹介いたします。

 
   日 程:  平成27年4月25日(土)晴のち雷曇  
   コース:  京王線高尾山口駅−梅ノ木平−西山峠−中沢山手前の見晴台往復
−西山峠−草戸山−四辻−高尾山口駅 
 
   同行者:  和田(篤)、中村(一)、阿部、石井(啓)、斎藤(恭)、北島、生田、和田(記)  


  • 午前中はこの時期らしい日差しと陽気、午後は雷雲となり追われるようにして歩く。一日中ハイカーは少なく、静かに新緑とニリンソウをはじめとする春の花々を楽しみました。
    私は1年ぶりの山歩きを大きな痛みもなく歩けました。

  • 今春、京王線高尾山口駅はリニューアルが終了。国際的な建築家・隈研吾氏による自然素材、和風美を活かした大屋根が素晴らしいです。山に入る気持ちが高ぶります。聞くところによると女子トイレも快適空間に変身、モンベルのミニショップもあります。
    今秋には駅隣に日帰り温泉ができ上がり、駅前整備は完成します。

  • 同行者には、今日は「歩き甲斐のない山」ですが、侮れない下山道もあること、また、私はトレッキングポールによる歩行デビューなので、置き忘れに皆さんの注意の目をお願いしました。歩き甲斐はないが、密かに満開のニリンソウとヤマツツジに期待し、8時40分に出発。

  • 初夏を思わせる日差しの中、駅前の甲州街道を南に向かいます。右手崖下には清流が流れ、歩道から手の届くところにアケビが沢山の赤花をつけています。秋が楽しみです。前方に飼主が大きなペットに首輪もつけず散歩しています。驚くとともに、脇を抜けるときには緊張しました。

  • 新設の圏央道・高尾山インターチェンジ下をくぐると、四方を山に囲まれた小さな梅ノ木平地区です。かつて梅を作っていたのでしょうか。街道から「ふれあいの道」に入ると、路肩には黄花のクサノオウやスミレが咲いています。高尾山の稲荷山尾根は新緑に輝き、「梅ノ木平カタクリの民家」の裏山は黄花のヤマブキソウ(ヤマブキではない)に被われ始めています。人影もなくのどかです。覗き見る「うかい竹亭」の庭はカエデの新緑の赤とツツジです、昼食に入ってみたい店です。

  • 甲州街道から西山峠に通じる脇道に入り、「うかい鳥山」への道を分けて進みます。ムラサキケマン、様々なスミレ、ハナダイコン(ムラサキハナナ)、ニリンソウ、ヤマブキソウ。クマガイソウ(民有地の保護内)が道端や民家の庭を彩っています。蝶々は見かけません。林道に変わると、木立に日差しが遮られ、涼しい風が吹き、GW時期に山中で感じる清々しい気分になります。

  • 清々しい気分に水を差す出来事が起きました。石井さんから「和田さん、ポールをどうしました?」。確かに両手に持っていない。が、ないことに違和感はなかった。どこに置き忘れたのか、梅ノ木平か、花の撮影場所か。皆に待っていただき、小走りで緩い坂道を下ります。両膝の痛みが心配ですが、両膝にミズノのサポーター、大丈夫でしょう。7、8分下った道端にポールが立て掛けてありました。出発前のお願いが役に立ちましたが、お騒がせです。

  • 西山峠までは小さな沢沿いの道で、檜や雑木林を登りが苦にならず無理なく歩き、峠に立ちます。誰にも遭いません。峠で一休みし、中沢山手前にある見晴台まで往復します。私は空身で出発です。巻道の両側には白花のクサイチゴが群生し、クサボケが1輪咲いていました。

  • 20分ほどで見晴台。いつの間にか空は重い雲に覆われ、正面に石老山、眼下に津久井湖を望めますが、富士山や丹沢の山々はガスの中。真っ黒な中型犬を連れた夫婦がやってきました。真っ黒な体と目つきは熊とそっくりです。天然記念物の甲斐犬(かいけん)でした。甲州に近いせいか、高尾には甲斐犬連れが多いように思います。

  • 南高尾山稜は休憩ベンチが多く、巻き道ばかりで今の私向きです。樹林の下には濃青花のホタルカズラや黄花のキジムロ、薄青のジュウニヒトエも目につきます。
    稜線の縦走路から少し外れた場所にニリンソウが咲いています。群生地です。皆思わず「すごい」と声を上げました。

  • 草戸山手前の東屋でコーヒータイム、皆でお湯を沸かします。東屋からは城山湖(人造湖)、法政大学キャンパス、高層建物が建ち並ぶ橋本の街を望めます。暗くなった西の空から突然ゴロゴロと雷が鳴り始め、気温が下がりました。雨は降りそうで降りません。

  • 雷に追われるように草戸山に向かいます。草戸山は町田市の最高峰で、標高が365m近くあることから、地元では一年山と呼ばれているようです。下山するまで雨に降られないことを願うばかりです。単独の女性高齢者と前後しながら、四辻に向かいます。この道は少し下り少し登りの山道の連続で、焦ると疲れます。期待のヤマツヅジが見え始め密生地が2、3か所ありました。陽光を浴びると美しく輝くことでしょう。1週間後が見頃です。四辻から民家の庭先を通り抜けると突然駅前に飛び出しました。14時30分です。幸運にも雨に降られません。

  • 打上げは、3年前、高尾山正月山行で立ち寄った、高尾山口駅隣りの穴場のイタリアン料理店を予定。ところが同店は駅リューアルに伴い駅施設内に移転し混雑が予想されたので、下山口に近い蕎麦屋に入りました。そばつゆがとても濃く、お蕎麦がおいしかっただけに残念です。1時間で切上げ駅に着くと、やっと雨が降り始めました。またしても付いています。

  • この山行は、楽しみにしていたニリンソウやヤマツヅジの道を歩き、また、遠くから和田(篤)さんが来られ、満足感のある小さな山歩きでした。私は駅で皆さんと別れ、足のケアのため日帰り温泉「高尾の湯ふろッぴィ」に向かいました。温泉入口には「26日、当温泉にて三田明 特別歌謡ショー」のポスター。入浴者は無料で観覧できます。三田さんにも歌い甲斐のあるなしがあるのでしょうか。


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