◆「奥多摩・鶴峠から三頭山」報告
     
 

 
 日 程
平成29年11月4日(土)晴れのち小雨(夕方から本降り)
 コース
中央線「上野原駅」=バス= 鶴峠BS − 向山分岐 − 巻き道 − 鶴峠分岐 − 三頭山 − ムシカリ峠 − ブナの路 − 都民の森・森林館 =バス(数馬で乗換え)= 五日市線「武蔵五日市駅」 (下山コースを変更)
 同行者
阿部、生田、和田(記)
 
   
  • こじんまりした3名でのんびりと歩いた紅葉山行。小春日和の陽気で、鶴峠からの巻き道コースで山頂へ。山中14、15℃?。紅葉は見頃で、誰にも遭わず緩やかに登る道が延々と続く。三頭山(みとうさん1531m)山頂は多くの若者たちや家族連れのにぎわい。
    下山途中のムシカリ峠で突然、黒い雲が空を覆い始め、下山を早めてコースを変更。ブナの路は小沢の美しい道だが渓流沿いで歩きにくい。帰りのバスは1時間以上かかるが座ることができた。最後には武蔵五日市駅前の喫茶店で地元在住の沼田さんと乾杯。紅葉三昧の1日でした。
  • 1週間前から紅葉の状況と天気が心配の種。紅葉の進行は例年通りだが、8月から10月の長雨で色づきが、2週間前の超大型台風21号で落葉、葉の傷みが心配だった。
    天気予報は1週間前から「曇時々晴」に固定。しかし前日予報は、「昼過ぎまで晴れ、のち曇り。所によって夕方通り雨」。まずまずの天気と一安心。
  • 山行案内で、鶴峠から三頭山までのCTを2時間45分と記載したが、正確ではなく、巻き道経由だと3時間20分程度が正確なCTのようでした。
 
 
     
 

 (上野原駅)
  • 中央線が高尾駅を過ぎ小仏峠を抜けると、曇空が明るい空に変わった。上野原駅改札口を出た私を待ち構える人たちがいた。3人の警察官。トランプ大統領来日の特別警備と思ったが、登山届の提出を求められる。単独行者に狙いを定めお願いしているようだ。うろ覚えの同行者のフルネームを記載しその場で提出した。近辺の山々で山岳遭難が絶えないという。多分、特別警備業務も兼ねていたと思う。

    駅前のバス停は空いていた。予定のバスに乗り遅れると次は14時台、タクシーだと1万円。3人とも予定通り8時10分過ぎに集合。ひとつ前、8時10分発の鶴峠行バスに増便が出てロータリーで待機中、運よく乗れた。幸先良い。

 (鶴峠)
  • 山里や周囲の山々を眺める、楽しい1時間の路線バスの旅。9時20分、鶴峠(標高870m)に到着。バイオトイレが完備、うれしい。
    バス2台分のハイカーは、90%は「鶴峠〜奈良倉山〜松姫峠〜大マテイ山」へ向かった。8年前の10月末に、皆で松姫峠から大マテイ山を歩いた、あの紅葉の美しいエリア。

 (紅葉の小道へ)
  • 下車場所のS字カーブ道路の上に登山口があり、9時35分出発。快晴で穏やかな陽気、快適にヒノキ林の中を進む。尾根に乗った場所は風が通り気持ち良いので休憩する。尾根は広葉樹林で紅葉している。私の新しいトレッキングポールには目立つように蛍光テープと反射テープを巻きつけた。今度は忘れてはならない。

    休憩中の中年女性3名が私たちの到着と同時に腰を上げた。一度前後しその後会わなかったので、尾根稜線コースに進んだようだ。ここから紅葉の小道が始まった。

 (柔らかな山道)
  • 向山分岐まで稜線の北側20、30m下にのびる山道を歩く。日差しが北側斜面の紅葉にも届き、ブナの葉を初め黄色、橙色に光り輝いていた。もみじの赤色がないのは寂しいが自然林ゆえ仕方がない。山道はなだらかに一定の傾斜でどこまでも続く。柔らかい地面に落ち葉が積もり、疲れることもなく気持ちよく歩けた。
    同じような紅葉景色が何度も何度も出てくる。うれしい。飽きるかと言えばそのとおりだが、限りなく続く紅葉の中を歩くのはとにかく気持ち良い。

 (向山分岐)
  • 向山分岐の先に、稜線への道と巻き道の分岐がある。道標がさり気ないため、分岐に気づかず意に反し巻き道に入るハイカーがいるらしい。私たちは巻き道に入る。
    ここから距離約2kmを標高差0mで巻く、まったくの水平道。尾根はグングンと標高を上げるので、巻き道は尾根の日陰になりやすい。日蔭の紅葉は地味な色彩だがそれはそれで好ましい。

    汗は掻かないが日陰歩きが続くと肌寒い。誰にも遭わず、寂しく、静かな山の小路。遠く里に奥多摩湖の深山橋が見え、梢の間にダム湖を挟み対岸に聳える石尾根の山々、三角ピークは雲取山のようだ。

 (鶴峠分岐)
  • 巻き道が鶴峠分岐に近づくと山道は北面から西面に変わる。ふたたび陽の恩恵にあずかり、暖かな秋を歩く。三頭山から北方向に延びるヌカザス尾根との合流点・鶴峠分岐に12時30分着。ここから標高差150m程度の登りらしい登り。この登りは逆光の紅葉の下を歩くので楽しみにしていたが、日当たりが良すぎてほとんど散っていた。残念。北風が林を抜けると大量の枯れ葉が音を立てて舞い始める。秋の花吹雪だ。

 (山頂)
  • 13時10分、三頭山山頂(西峰)に到着。100人ほどのハイカーが昼食をとっていた。若者が多かったが、幼稚園児を含む子供連れ家族もいる。それぞれ昼食を楽しみ、贅沢にフレンチトーストを焼く若者たちもいた。
    私たちもコーヒーを淹れ、昼食タイム。空には雲が広がり、三つ峠の山は見えたが、富士山は見えなかった。北の石尾根は雲それも雪雲のような雲に覆われていた。

 (下山路を変更)
  • 13時45分、山頂を出発。笹尾根を下る。石階段がくねくねと続き下りづらい。避難小屋手前にあるムシカリ峠に到着すると、空は黒い雲に覆われ、俄かに冷気を伴う風が吹き始めた。予報にいう通り雨か、通り雨では済みそうもない。雨に遭いたくないので、峠から「都民の森」へ下ることにした。「ブナの路」経由で森林館に下れば、予定を30分ほど短縮できる。
    常盤さんたちは雪が舞う中、甲武信岳の小屋を目指していると想像した。

 (ブナの路と遭難騒ぎ)
  • ブナの路は沢沿いの美しく変化に富んだ渓流道だが、石道が多く厄介だ。またハイカーが多い。薄暗い中、橙色の紅葉は赤みを帯び凄味があった。途中、体調を崩した?高齢者が道脇ですぐれない様子。仲間10名ほどが対応を話し合っていた。下山途中で出会った都民の森関係者は「遭難発生」を口にし、下山口に消防関係車両がやってきた。遭難騒ぎになったようだ。

    三頭大滝は紅葉と吊り橋とがマッチし一幅の絵画のようだった。森の中には幹回り6.7mのトチの巨樹を初め巨木が多い。森林館に到着する直前に雨となった。

 (五日市への路線バス)
  • 森林館から立派な道5分でバス停、15時30分着。バス停には60、70人ほどのハイカーの列。15時50分発の待機バスは1台。1時間以上立ちっ放しかと不安になったが、すぐに1台増便。すぐ下にある数馬BSで一度乗換えなのだが、そこでさらにバス2台増便で、ほぼ全員が座われてよかった。

 (沼田さんと乾杯)
  • 武蔵五日市駅に行くのだから、地元在住の沼田さんに一声かけないとまずい。バスの中から携帯電話、「こちら阿部さん生田さんに私。一緒にお茶はどうですか、17時に駅に到着します」と。バスが市内に入る頃は窓の外は暗闇、雨は本降り、道路は渋滞。17時20分駅に到着。

    家族が首を長くし彼女の夕食を待つという阿部さんはそのまま電車に乗る。出迎えてくれた沼田さんと駅前の喫茶店に向かった。軽く一杯と行きたいが、駅前には飲食店が一軒もないのが武蔵五日市駅前。

    新しくできた喫茶店に入る。外から覗くとトレランナーやハイカーがいる。彼らはビールを口にしていた。というわけで、沼田さんと私はお茶をビールに変更。今晩はプロ野球日本シリーズ、王手をかけたソフトバンクと粘るDeNAの6戦目。私は横浜に住み、2人は東京?在住。話題は日本シリーズではなく、ラグビーと女子フィギュアスケートへ。
    小1時間を過ごし、18時15分発の五日市線に乗る。沼田さん、忙しい中ありがとうございました、ごちそうさまでした。
 
 
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   以上