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- 1.日程2018年7月12日(木)〜15(日) 山中3泊
2.メンバー 常盤(S.51年),田中(S.53年)
3.ルート 上高地〜岳沢小屋泊〜前穂高岳〜奥穂高岳〜北穂高岳泊〜槍ヶ岳泊〜上高地
以前のように岩角を軽い身のこなしで歩くことができなくなってきた。
今回は二人とも槍穂稜線の歩き納めの覚悟で臨んだ。
出発日も天気予報とにらめっこで、好天を見極め7月12日(水)に上高地スタートとした。
7月12日(木) 初日
晴天のハズだったが、傘をさして雨の中を黙々と岳沢小屋へと登る。
岳沢小屋は宿泊客が少なく布団1枚ずつの厚遇だった。夕食も美味しくあとは明日からの好天を祈るだけだった。
深センからの幕営単独行者が我々と同日程で槍までの予定。
同室の京都、埼玉出身の二人が穂高岳山荘まで、この3人は我々と同じ方向だ。
7月13日(金) 2日目
6時ちょっと前に岳沢小屋を出発。
晴天に感激しながら樹林帯をゆっくりと登る。43年前に上部ハシゴ場で疲労凍死したクラスメートに手を合わせる。
紀美子平に荷物をデポし前穂高岳に到着。槍穂は雲の中だったが常念から燕の稜線はよく見えた。
奥穂高岳についた頃から、時間的余裕があまり無いことに気がつく。
穂高岳山荘では昨晩同室の京都君、埼玉君とも再会して喜び合う。
13:05穂高岳山荘を出発。
時間は押しているがまだまだ元気だ。
涸沢岳で踵骨痛み止めのイブプロフェンをグイと飲み込み北穂高へ向かう。
涸沢岳からは最初から厳しい下り。
数回は歩いているが、今回は特に長い鎖の有り難みを感じながら下る。
最低コルまではほぼ1時間。北穂から20人位の韓国のグループとすれ違う。今日すれ違ったのは日本人よりも韓国人の方が多かった。
最低コルから南峰下までの間はハシゴやクサリは姿を消しそこそこ穏やかな登山道だ。周りの山々は雲の中だった。
南稜ドームのあたりからはガスの中になり登りも下りも厳しくなった。16時過ぎに北穂高岳のピークに到着。
ゆつくりと前進したので疲れはそれほど無く、厳しいなりに楽しいルートだった。
小屋の夕食では同じルートを歩いた東京在住の西安出身者たちと同席。
北アルプスの国際性に驚く私だった。
夕食後は雲が消えた夕焼けの北アルプスを堪能。刈谷の登山者と夕焼けを眺めながら寝酒を楽しむ。
- 7月14日(土) 3日目
7:10北穂小屋を出発。快晴で大キレットが恐ろしいほどよく見える。
最初から垂直に近い鎖場で始まり、2番目の鎖では東から北に巻きながら下る。
1時間20分ほど下ったA沢のコルで休憩。
まずは目の前の目標である長谷川ピークに向かって進む。体を一寸宙に浮かすような飛騨泣きを通過。
40年前と比べてボルトや鎖は格段に増えたが、岩角が摩耗してツルツルになっているところがあり油断禁物だ。長谷川ピークで小休止。
長谷川ピークからは鎖やボルトは減り、普通の縦走路に近い感じだ。
今日も韓国人の20名ほどのパーティとすれ違う。韓国団体とは共通の理解言語を持たないのでコミュニケーションを取りにくい。しかし「パイティン!」(ガンバレ)と声をかけると笑顔で「パイティン!」と返ってくる。
南岳への登りは北穂側の岩場と比べると難しいところは少ない。
獅子岩を過ぎると突然槍ヶ岳側の視界がひらけた。南岳、中岳、大喰岳と150mほどの普通の登り下りを繰り返し、15時過ぎに槍ヶ岳山荘に到着。
勢いを駆って大渋滞の穂先を往復する。ここでも我々の前の前は中国人、後ろはカナダ人。夕食後に普段は気にもしない夕陽を堪能する。
7月15日(日) 4日目
5時の朝食後直ぐに2度目の穂先往復に出発。すざましい混雑だ。
上高地へ下る準備をしていると深セン君が現れた。2日目は穂高岳山荘までがやっとだったが、昨日14時間歩いて槍ヶ岳山荘まで頑張り抜いたそうだ。
上高地への下りは常盤さんの後を追う。
6時間弱で小梨の湯にたどり着き、14時前に上高地バスターミナルになだれ込む。
しかし、バス停は200mもの長蛇の列。切符も3時間先まで完売とか。
常盤さんの機転でタクシーを拾い、西安君たちと相乗りで松本に向かった。
特急あずさの指定も3時間先まで完売、いつもの小波食堂でたっぷり焼肉とビールを味わった。
今回縦走中に沢山の海外からの登山者と出会った。すれ違った登山者の半分以上が海外からの登山者の日もあった。
驚きだった。人柄の良い彼らとのやりとりは楽しかった。
内外の若者とも抜きつ抜かれつで、63.5歳にしては健闘した楽しい4日間だった。
しかし寄る年波と衰えるバランスを考え、ここらがキレットから足を洗う潮時に違いないと呟いた。
<時間メモ>
- 7月12日(木)
新宿700
松本935-1015
上高地バスターミナル 1200-1235 小雨
小休止1335-41
小休止1421-27 1917m 雨本降り
岳沢小屋1512
夕食1700
就寝2000
2018年7月13日(金)
起床440 曇天
朝食515
岳沢小屋556
はしご1 636 2378m
転倒注意652 2471m
小休止655-705 晴
はしご2 715 2549m
鎖場1 719 2573m
気はしご鎖場731 2640m
岳沢パノラマ
小休止659-709 2792m
雷鳥広場2820m
はしご3 2850m 830
鎖場2865m833
最後の鎖場
紀美子平840-845 2906m
Allen 902 2995m
前穂高岳918-29 3090m
紀美子平957-1012 2926m
稜線3011m 1105-1123
奥穂高岳1205?-13
穂高岳山荘1245-1305 2995m 曇
涸沢岳1330-36 3103m
最低コル1430 2960m
小休止1447-1504 3002m
北穂高小屋1607 3100m
夕食1715
就寝2000
7月14日(土)
起床445
朝食520
北穂高小屋610 快晴
A沢のコル 732-42 2802m
長谷川ピーク804-06 2837m
次のピーク 824 2770m
小休止850-900 2750m
南岳小屋956-1022
南岳1037-39
中岳雪田下1120-23 2915m 晴
中岳1151-1209
1240ころ大喰岳 晴れたり曇ったり
槍ヶ岳山荘1311-16
槍ヶ岳1344-53
槍ヶ岳山荘1428
夕食1700
就寝2000
7月15日(日)
起床430 快晴
朝食500
槍ヶ岳山荘530
槍ヶ岳615-30
槍ヶ岳山荘648-732 快晴
滝見岩2466m
天狗沢分岐839 2389m
大曲907-12 2090m 快晴
馬場平テン場930 2012m
槍沢ロッジ950-1000 1850m
横尾1104-06
徳沢園1152-54
明神1230-34
小梨の湯1309-45
上高地バスターミナル1400-50 タクシー
松本1600-1835 あずさ
新宿2235
◆◆◆写真はこちらです◆◆◆
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以上
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