◆「グリンデルバルト トレッキング」報告  

 ヨーロッパ遠征組から6月の山行のご報告を頂きましたので以下に掲載いたします。

     
2019.6.23(日)〜30(日)
機中2泊、グリンデルバルト5泊

参加者11名
44年中村一、中村純、44年阿部豊、44年阿部佳、44年佐藤、46年三木、46年平石、49年鈴木幾、51年常盤、53年田中、55年北島



1年近く前の9月の葉隠例会で平石さんさんから「本場のアルプス、また格安で行こうぜ」とのお声があり、あっという間に6人が集まりました。

今回はアイガーの麓グリンデルバルトにアパートメントを借りて自炊しながらトレッキングを行うことにしました。一斉メールで募集をしたところ全部で12名が参加することになりました。(後に1名が仕事で欠場)

航空券を何とか6万円代で買うために、時間はかかりますが北京首都空港経由のエアチャイナ便でいくことにしました。

そしていよいよ羽田を出発。睡眠薬までのんで長旅に備えます。ジュネーブで列車の切符を買うのに手間取り、13時ころにグリンデルバルトの宿に到着しました。
家を出てから26時間でしたが、快晴の絶景に皆んな元気です。アイガー北壁が宿の真後ろにドーンで大感激です。

ここに足かけ6日滞在しますが、トレッキングは真ん中の4日間でした。

トレッキング初日はゴンドラ終点のフィルスト駅からバッハアルプゼー(小川の森の池という意味)へ。本隊はそこから地図にヴィッシュベッヒと書かれた谷をボルトまで下り、ここからゴンドラで宿に戻りました。アイガー、シュレックホルン、ベッターホルンの圧倒的な3山を見ながらの1日でした。

トレッキング2日目は、標高3,624mのメンヒヨッホヒュッテまでの雪上歩きです。登山電車の終点から遥か遠くに見えるメンヒ(3,887m)の直下までの結構な道のりでした。
正面にメンヒを、後ろにユングフラウを従えた雪の中の行軍でしたが、全員が往復を歩き切ることができました。

力の余った7人はこの後、さらにアイガー氷河駅からクライネシャイデック(小峠)駅まで歩いて下ったのでした。

トレッキング3日目は、二班に分かれて行動しました。

一班(中村さんに書いてもらいました)
シルトホルンからミューレンへ!
二班に分かれた日。阿部佳代子さん、佐藤あけみさん、私と妻の4人でシルトホルンからミューレンのコースへ。4人にとっては6年前の旅で計画したが雨で取りやめたコースの再チャレンジ、そして、絶好の好天に恵まれる。朝7時半にホテルを出発し、電車、バス、ロープウェーを乗り継いで9時半にシルトホルン頂上の展望台(2960m)に到着。シルトホルン展望台は『女王陛下の007』のロケ地。展望台からアイガー、メンヒ、ユングフラウの三山をはじめ、青空の下200を超える白銀の峰々の大パノラマを楽しむ。更に遠くにはドイツの黒い森、フランスのヴォ―ジュ山脈、ベルンの街が見渡せるはずだがこれは霞んでボンヤリ。大パノラマを十分堪能した後、ロープウェーでミューレンの村へ。ミューレンには公道は通じてなくロープウェーや電車でしか行けない海抜1650mにある人口400人の小さな山村。花に溢れたミューレンの村からケーブルカーで花咲くアルメントハベルの丘へ。頂上のレストランで優雅にパスタとワインを楽しむ。その後、アルメントハベルから花の谷、ミューレンの村を見下ろす道を通りミューレンの駅へ。この道すがらは花が咲き乱れ、シルトホルンよりより間近に、大きくそびえるアイガー、メンヒ、ユングフラウの景観と眼下のミューレンの村を楽しみながら2時間弱歩く。途中で道に柵がしてあり引き返そうとすると犬を連れた老夫婦に柵を開けて行っても大丈夫と言われ進むと道を遮る様に4頭の牛が寝そべており横をこわごわと進む。すると、あとから来た犬を連れた老夫婦の奥さんが牛の脇で転倒し眼鏡で顔が傷つき出血。妻がティッシュを旦那さんに渡す。だいぶ痛そうにしていたので「大丈夫?」と聞いたら「大丈夫。先に行って」と言うので先に進みミューレンの駅へ。そこから電車、ロープウェー、電車と乗り継ぎグリンデルワルトへ3時半過ぎに戻る。当初は5時頃になるかなと思っていたら大変スムースな乗り継ぎができ、絶好な好天と合わせて素晴らしい1日だった。

二班は、お疲れの人も多かったため、宿のすぐ上のメンリッヒェンからクライネシャイデックまで2時間だけ花咲く水平道を歩くリハビリコースにしました。
一班の登っているシルトホルンを横目で眺めながら、正面に聳えるアイガーに向かって歩く素晴らしいルートでした。

トレッキング4日目(最終日)は全員でグローセシャイデック(大峠)バス停から初日に歩き始めたゴンドラのフィルスト駅まで歩きました。ゆるやかな谷を左に見た、小さな沢が何本も横切る美しいトラバース道でした。
後半にはアイガーを見ながらの感動の一日でした。

4日間とも素晴らしい快晴で、アイガー北壁など素晴らしい景観に歓声をあげっぱなしでした。

靴が壊れたりザックを盗られたり(三木さん)という災難もありましたが、大事は無く楽しく印象に残るトレッキングでした。


なお、靴が壊れてザックを盗まれた三木会長もうなだれてはおらず、まとめを一筆お願いしたところ快くペンを握ってもらえました。以下三木さんによるまとめです。

スイスアルプス 2019年

6月23日(日)〜6月30日(日)にかけてスイスアルプスに行って来ました。
スイスの南西部にあるベルナーオーバーラント地区で、代表的な山はアイガー・メンヒ・ユングフラウの三山です。
今回は、アイガー北壁の麓にあるグリンデルワルトというところに日本でいうペンションを借り、そこを基地にしての日替わりハイキングという形態をとりました。
現地は、通年には無い異常気象とかで、滞在中は雨一滴も降らずのず〜と晴れっぱなし。
お陰で、毎日360度の大パノラマで、一部残雪があって行程を変更せざるを得ませんでしたが、ほぼ予定通りにこなすことが出来ました。
観光立国で食っている国なので、鉄道・バス・ロープウエー等が発達し、又コースの道も整備されてて、楽々歩けます。
運賃は高いのですが、ベルナーオーバーラント地区に有効な半額券が有りますので、勿論それを利用。
食事は、自炊設備があるので、朝食は全部と夕食は半々、近くのスーパーで買い物をして部屋で食べます。
パン・ハム・ソーセージ・ヨーグルト・トマト・キューり・肉・カップメン等でしのぎ、その代わり昼食と半々の夕食はレストランというふうにしました。
飛行機は往復とも北京乗り換えの中国航空を利用。北京空港での荷扱いはとてつもなく乱暴(おもいっきりぶん投げる)、又手荷物検査は異常に厳しかったが他はまあまあ?

私事ですが、帰り際の空港着の電車で棚に上げてたリュックサックを盗られました。
幸い、パスポート・カード・現金はポケットに入れてたので助かりましたが日常使うメガネ・スマホの充電器・シェーバー・愛用のサンダル、ジャンパー等が入っていたので東京に帰ったら不便な思いをしました。
私の無防備な性格を露呈した次第です。

それでも、こういうことも含めて楽しく、生涯忘れることの出来ない一週間でした。 三木


おわり

 
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