◆夏の山行 白山   

  常盤さんから夏の山行の御報告を頂きましたので掲載いたします。

 

<日程>
 平成27年7月30日(木)〜8月2日(日)

<メンバー>
 鈴木(義)、阿部、佐藤、三木、沼田、斎藤(恭)、松田、北島、常盤、平石




 野歩の会の先輩方が、50年近くに前に計画された白山登山です。当時、各方面から頂上を目指す予定でしたが、台風で中止を余儀なくされたそうです。さらに、おととしの夏も白山を企画しましたが、この時は台風による交通規制で、登山口にさえ達することができませんでした(玉木さんのみ頂上を踏みました)。

 そのおととしの登山断念を決めたおり、再来年(平成27年)には新幹線が金沢まで通じるから、その年は白山にしようと決めました。今年3月、新幹線も無事開通し、早朝出発ならお昼までに登山口に到着するバスダイヤとなるだろう、との思惑通りに事が運びました。

 先発組は、鈴木(義)さん、阿部さん、佐藤さん、沼田さん、斎藤さん、北島さん。7月30日に、市ノ瀬にある白山温泉永井旅館に宿泊し、31日の早朝から砂防新道経由で白山・室堂を目指しました。

 後発組は、三木さん、松田さん、常盤。東京6時16分発のかがやき501号に乗車、金沢に8時46分到着です。たとえば、新宿7時00分発のスーパーあずさが、甲府8時28分着、松本9時39分着ですから、金沢にこんなに早く着くなんて、まさに驚異です。

 金沢市内は、北陸鉄道という会社のバスが頻繁に走っています。白山の登山口である、別当出合へもこの北陸鉄道のバス利用です。上にも書きましたが、新幹線の8時46分到着に合わせるように、9時25分発のバスがあり、これに乗車して、別当出合に11時40分に到着しました。乗車時間2時間以上、乗車距離が70キロくらい。これで2200円という良心価格です。

 後発組の3名、うだるような暑さの中、12時前に出発します。雨の心配は無さそうですが、耐えられないほどの暑さです。私の前を歩く松田さん、汗がボタボタ落ちて、まるで雨が降っているかと間違うほど、足もとの岩が濡れていきます。

 最初の休憩が中飯場。多分、砂防工事の作業員のためのものかと思われます。次が甚之助避難小屋。だいたい2時間、予定通り登ってきました。もうひと頑張りで黒ボコ岩、そして室堂と思いましたが、松田さんの足がつりだします。大汗をかいて、水分補給が重要なことは誰でも知っています。ナトリウムが排出されるので、塩分などの補給が必要なことも、目新しいことではありません。松田さんだって、水分、塩分の補給については、十分配慮していました。とてつもない暑さ、大量の発汗、やはり、「ならぬものはならぬもの」でございました。

 黒ボコ岩までのつらい急坂、足をかばいながら、だましだまし登ります。大変失礼ながら、そこそこ元気だった私は、普段は素通りの高山植物の写真などを撮ることができました。そうは言っても、赤い花とか白い花、ミヤマシラネエソウばかりでしたが。

 黒ボコ岩は、観光新道との分岐点。ここからは弥陀ヶ原の草原で、気持ちの良いところになります。また保護のためもあり、木道になっています。ここまで蒸し暑く、曇り気味だった上空ですが、いつの間にかきれいな青空となりました。弥陀ヶ原の向こうに、白山・御前峰(ごぜんがみね)が、スクッと立っています。予定をずいぶんオーバーしましたが、16時30分に室堂ビジターセンターに無事到着しました。

 先発組のうち4名は、頂上を目指して出かけていましたが、佐藤さんと沼田さんがビジターセンターに残っていて、すぐに合流できました。私たちの夕食時間は16時40分からとのことで、ほとんどギリギリ、滑り込みセーフでした。

 さて翌朝、後発組の3名と沼田さんが頂上を目指します。3時20分起床、3時40分出発です。空は完全にピーカンですが、けっこう気温が高く、穏やかな夜明けです。歩きやすい道をしばらく登ると御嶽山が、そして乗鞍岳から始まる北アルプスが姿を現します。残念ながら、飛騨、越前、加賀方面の山の知識がなく、見えているそのほかの山が何なのかはわかりませんでした。

 5時前に、北アルプスの南北中央付近から日の出です。そう言えば、こういったご来光を拝むのは久しぶりです。神社の神職が音頭をとって、我が国と登山者の弥栄を祈って、万歳三唱をします。いやはや、何とも濃厚な山頂でした。

 5時半前に室堂に戻り、朝食を急いでいただき、6時30分から下山にかかります。11時半のバスに乗りたい。下りに使う観光新道のコースタイムは3時間なので、ゆっくりで大丈夫(かな)。

 黒ボコ岩までは昨日歩いた道。ここで砂防新道と分かれて、尾根通しに下ります。観光って言うくらいだから、とっても楽な道と思っていましたが、大違いでした。殿ヶ池避難小屋の先、標高1900メートル付近の稜線はアップダウンが厳しく、また全体に滑りやすい道が続き、ホトホト嫌になりました。

 歩行スピードがだんだん遅くなり、全員が別当出合にそろったのが11時15分ころ。バス発車の15分前、これも滑り込みというか、ヘッドスライディングセーフといった具合でした。下山後の入浴、バス、タクシーなど、少々予定を変更しましたが、3時から3時半ころ金沢に到着し、また東京からわざわざ平石さんが駆けつけて下さり、居酒屋での反省会となりました。

 沼田さんは車で帰京、鈴木さんはご家族と待ち合わせ、松田さんと斎藤さんは都合で帰られましたが、6名の善男善女は、東急ホテルへと向かいます。香林坊のナンバーワンホテルです。阿部さんが会員になっている、何とかいうクラブの、とにかくいちばん高い(料金も階も)部屋です。

 一休みしたら、金沢ナイトツアー。ここからはキムコリーダーの指示に従うことになります。金沢ライトアップバス、フリー乗車券500円。ひがし茶屋街というところに行って、「まいどさん」というボランティアガイドさんに説明を受けたみたいです。暑くて暑くて、汗ダクダクです。ビールの飲みすぎで、30分ですぐトイレ。観光どころではありません。金沢城の河北門近くまで来ましたが、そのあたりで時間切れ。バスでホテルに戻ります。

 8月2日、リーダーの指示に従って行動開始です。6時過ぎ、リーダーと私はアベックで兼六園の見物。入園したのが6時ころでしたが、6時45分までに出場しないと有料になってしまいます。ちょっとわかりにくい表現ですよね、つまり早朝の入園は無料なのです。ハァハァしながらあっちこっち見て回り、時間通りに外に出ます。

 ホテルに戻り、朝食を済ませ、ふたたび行動開始。佐藤さんと阿部さんはお二人で行動。九谷焼のなにやらを見に行かれたらしい。リーダーの指示に従って、三木さん、平石さん、私の4人での行動です。金沢城、再びひがし茶屋街、長町武家屋敷跡、木倉町飲み屋街、そして近江町市場。とにかく、「城下まち金沢周遊1日フリー乗車券・500円」を買ったので、何が何でも北鉄バスです。

 こうして旅(そうだ、夏合宿だった)も終わりに近づきます。あとは、土産を買って帰るだけ。金沢土産と言うと、金箔です。でもね、金箔入りのお酒とかお菓子、ほんとに大丈夫なの?身体に良いってほんとなの?あのDDTだって、無害と言われていたのに、結局発癌物質のそしりを受ける羽目になったじゃないの。で、無難な白エビせんべい購入。これって、富山から運んでくるんですけれど。

 金沢15時53分発のかがやき530号、スイスイ飛ばして大宮に18時02分到着。楽しい夏の山行は、こうして幕を閉じました。白山、水が豊富で、花がきれい。想像をはるかに超えた、美しい山でした。金沢、客を迎える努力が素晴らしい。もう少し涼しい時期に再訪しても良いかなと言う印象でした。




写真はこちらです。
 その1:斎藤さん撮影
 その2:常盤さん撮影

  以 上