◆平成28年夏の山行B班報告  

  常盤さんから夏合宿のご報告を頂きましたので紹介いたします。

 
   日 程:  7月30日(土)〜8月1日(月)  
   メンバー:  三木、松田、田中、常盤(L)  


 今年の夏の山行、表銀座コースの予定。私たちB班は、早朝発で、上高地〜槍沢ロッジ(泊)、槍沢〜槍ヶ岳〜東鎌尾根〜西岳〜大天井(泊)、燕岳〜合戦尾根下山、というものでした。

 新宿6時30発のあずさ3号と、7時00分発のスーパーあずさ1号に2名ずつ乗車し、9時40分過ぎに松本駅で合流。この時間は、駅前のバスターミナルから、上高地直通バスが出ています。10時15分松本バスターミナル発のバスは、順調に12時前に上高地に到着しました。

 今回宿泊の山小屋、槍沢ロッジは決定していたので予約しました。大天井は頂上付近の大天荘とするか、手前の大天井ヒュッテとするか、さらに西岳ヒュッテで行動停止の可能性もあったので、予約をとりませんでした。

 槍沢ロッジの予約の際、横尾を15時に通過できない場合は、横尾に泊まるよう指示されました。予約客が、18時になっても19時になっても到着しないようなことがあっては、小屋としては大迷惑であるため、そういった指示もしかたないという認識でした。

 予定通り、明神、徳沢、横尾とほぼ1時間ずつ進み、横尾で腹ごなしなど済ませました。15時11分、さああとは一ノ俣、槍沢ロッジまで1時間半と元気で出発しようとした刹那、パトロールの兄さんに呼び止められました。「あんたたち、これからどこ行くの?」愉快でない感じ。「槍沢ロッジですけど」まあそんな答え。「これから2時間も3時間もかかるのだし、そんな無謀な計画では困ります」仕事がら仕方ないんでしょうね。でも、2時間も3時間もかかりません、1時間半です。小屋には16時半到着と伝えてあります。「今後は気を付けます」と、穏便に済ませました。通過が14時59分だったら、こんな小トラブルはなかったのでしょう。もちろん、ちゃんと予定の16時37分に到着できました(7分遅延)。

 翌朝、朝食のちらし寿司弁当は温存し、持参したお握り、パンなどで済ませます。3時半は満天の星でしたが、出発の4時すぎ、空は薄い雲に覆われていました。大曲、天狗原分岐、坊主の岩小屋と行動時間1時間ずつの休憩。つぎは殺生ヒュッテの順番でしたが、田中君より、ヒュッテ大槍に登りませんかとの提案。東鎌尾根上にあるヒュッテ大槍から、空身で槍ヶ岳往復です。槍沢左岸の斜面を、つらい思いをして登りました。このころは、ガスがかかったり、晴れて景色が見えたり、不安定な天候。行動食に回した、ちらし寿司がうまい。

 空身のピストン、確かに楽でした。ところが、ヒュッテ大槍への急登で筋肉を使ったのか、三木さんの足がつり気味に。様子を見ながら、用心深く歩きます。槍の穂先、それほど混んでいませんでした。20分ほどで頂上です。びっくりさせられたのは、多分半数以上の登山者が、ヘルメットを着用していたことです。落石などの対策としては有効でしょうが、なんたって暑いでしょうね(否定するつもりはまったくありません)。

 東鎌尾根の下りです。私は過去2回登っています(下りは初めて)が、ほとんど記憶がありません。ガシガシ登ったら、ヒュッテ大槍に着いた、その程度です。そうは言っても、1回目が1972年(44年前)、2回目が1998年(18年前)と、いずれもはるか昔のことですが。ガイドブックにある通り、けっこう険しくて嫌な道でした。崩れやすく、滑りやすい道が続きます。「窓」と呼ばれるところで、3連鉄梯子を登り、ひと下りすると水俣乗越(ミズマタと読むのが正しいらしい)。ここから標高差200メートル登ってヒュッテ西岳です。田中君のみ、西岳の頂上を踏んできました。

 ここから大天井ヒュッテまで、穏やかな稜線が続きます。何か所か巻き道もあります。しかし、まったくの真っ平ということがあるはずもなく、そんなつもりで行くと、ひどい目に合うことが多いものです。最近は、国土地理院の25000図で予習していくことが多く、数10メートルのアップダウンがあることは予測していました。

 大天井ヒュッテ、山腹から緩やかな登り15分ほどで到着しました。時間は16時過ぎなので、まだ余裕があります。天候もまずまず良好です。できれば、大天井岳頂上近くの大天荘まで進みたかったのですが、疲れも出たので今日の宿は大天井ヒュッテとしました。

 17時の夕食はトンカツでした(おいしくなかった)。食後、お酒を少々いただいて、私は18時に寝てしまいました。松田さんは貧血なのか(急性アルコール性貧血?)、身体が凍えるほど寒いらしい。もう死んじゃうかと思ったそうです。たぶん20時前に就寝。三木さん、田中君、何時に寝たのか不明。

 2時半に目が覚めました。ちょっと早いので、30分ほど布団の中で我慢。皆さんを3時に起こします。この日の朝食は、昨晩頼んでおいた弁当。これもおいしくないけれど、仕方ありません。ムシャムシャ食べて、今日も極早朝から歩きましょう。

 出発時の天候は快晴、まだ真っ暗でしたが、3時50分出発です。南側が斜面の山腹をジグザグを切って登ります。日の出が近くなり、ヘッドランプが不要になってきました。っと、私の後ろで、ザザッという音。三木さん転倒です。岩につまずき、前のめり。ただ身体が回転することなく、そのまま止まったので、大事には至りませんでした。それでも鼻のあたり、手のひらから出血です。頭を打たなくて良かった、足が無傷で良かった。

 4時40分過ぎ、大天荘のベンチで手当てします。松田さん、田中君持参の消毒薬や塗り薬で応急手当。幸いにもほとんど止血できました。それじゃあお前は?そう、私は手持ちぶさたで一服着けさせていただきました。リーダーは精神沈着が大切、なんちゃって。大天井岳の頂上まで数分、往復したら燕山荘に向かって出発です。実は前日、A班との連絡がうまくいかず(大天井ヒュッテは山かげなので、電波の状態が悪い)、私たちが大天井ヒュッテにいることを伝えることが出来ず、またA班がどのように行動するか把握できていませんでした。事前の打ち合わせでは、A班は7時に燕山荘を出発し、燕岳、北燕岳をゆっくり往復し、9時に燕山荘に戻る。私たちB班は、これに合流すべく、7時に燕山荘に到着する(そのためには、大天荘泊が望ましい)、でした。多少は変更があって当然です。

 大天井岳から30分くらい下り。そこから少し登って、あとはなだらかな道が燕山荘まで続く。そんな安易な考えではダメ!為衛門吊岩の先から、大下り(今回は逆に登り)があります。標高差120メートルくらいですが、ここも真っ平と思っていると大変です。蛙岩を過ぎ、最後の登りを終えると燕山荘でした。和田リーダーほか、A班の方々が迎えてくれました。予定の7時どころか、8時を少しまわってしまいましたが、まあまあ、予定の範囲内で到着できました。4人で燕岳を往復し、今回の登りはすべて終了。

 合戦尾根を下ります。コースタイムは2時間40分。念のため燕山荘の診療所で消毒してもらい、この日は中房温泉に泊まる三木さんがA班に移ったため、残り3名。2時間あれば下れるでしょ。9時18分下山開始。途中の合戦小屋で、おいしい波田のスイカを売っています。「松田さん、おいしいスイカ8分の1切れ、いくらなら買いますか?」「そうだなあ、500円かな」「そうでしょうね、でも800円なんです」「ムムムー」、で今回、賞味見送り。44年前、大学1年の時に食べましたが、大人になってからは、どうしても手が出ません。あの時は、まだ高度経済成長真っ盛り、今は20年もの長期不況ですからね。

 11時25分、だいたい予定通りに中房温泉に到着。久しぶりの風呂に入り、コーラを一気飲み。12時半のバスで穂高駅へと向かいます。13時半穂高駅到着、14時前の大糸線と、大変スムーズなつなぎで松本へ。松本駅前の小波食堂で焼き肉ランチ。40年くらい前に小波食堂をひいきにしていた皆さま、おかみさん元気です。お嬢さんが手伝いをしています。さらに、駅前の蕎麦屋でもうひと飲み。

 16時58分発のスーパーあずさ28号の指定をとってありました。16時40分ころ、大きな雷鳴が鳴り渡ります。おお、いよいよ雷か。まだ雨は降っていません。改札口に上ってみると、なんと中央西線が全滅でした。岐阜県か木曽谷あたりが大雨で、折り返しに使う列車が、松本にたどり着けないらしいのです。私たちの新宿方面中央東線は元気でした。定刻に出発です。

 インターネットの雨雲レーダーによれば、諏訪湖あたりに大雨の表示。なんとか塩嶺トンネル、諏訪、茅野を抜けて、山梨エリアに入ってもらいたいと祈ります。おお、塩嶺トンネルに入った、頑張れ、もう少しで逃げ切りだ!ところが無情にも、岡谷駅手前で我があずさは止まってしまいました。駅構内に前の列車が止まっているとかで、駅の手前です。

 岡谷〜下諏訪間、雨量が規定値を上回ったため、しばらく運転を見合わせ。車内はガラガラで、私は空いている席で横になって居眠りしたり、ストレスはありません。いちばん大切なトイレもちゃんとあるし。待つこと1時間半、ようやく運転再開です。特急列車は2時間以上の遅延になると、特急料金を払い戻すことになっています。ですから、遅延をなんとかそれ以内にしようとものすごい努力をするそうです(田中君の解説)。我があずさ、岡谷を1時間40分くらいの遅れ、上諏訪を1時間50分くらいの遅れのあと、ビュンビュン飛ばし、なんとか遅延2時間以内を目指しているようでした。早く着くならそれで結構、2時間超遅延なら払い戻しがあってなお結構。しかし、甲府での乗客乗り込みに時間がかかったりして、遅延はだんだん大きくなってきました。

 八王子で、遅延2時間01分。この1分を取り戻すことができるでしょうか?快調に飛ばしてきた我があずさ、立川にも停車するのですが、ここで2時間02分遅延。ああ、もうダメだ。三鷹あたりではモーター音も、心なしか元気なくなってきました。遅延2時間以内のゴールインをあきらめる時が来たようでした。結果、新宿到着、2時間04分遅延。

 特急料金は、払い戻しが決定しました。ところがです。払い戻しを受けるためには、窓口に申し出る必要があるのだそうです。車内放送では、払い戻しのアナウンスはありませんでした。そんなことはほとんどの乗客は知りません。そりゃあズルいぞJR!多くの人たちは、文句も言わずに散っていきました。もちろん私たち3名は、窓口に出向き、証明をもらいました。松本〜新宿、7100円のところ、トクだ値35パーセント引きで4610円、さらに特急料金2010円の払い戻しなので、なんと2600円で済んでしまいました。

 最後に、今回活躍した、田中君推奨のヤマザキランチパック(元祖はフジパンスナックサンドだそうです)について。購入したのは、出発前日の7月29日夕方、私の地元のイトーヨーカ堂。賞味期限は8月1日(3日間)。なぜ当日の朝、コンビニでないかと言うと、クリーム系の甘いものしか販売していないからです。メンチカツ、コロッケ、ハムカツなど、非常に良くできています。今回は4パック用意し、最後に食べたのは8月1日です。「味が落ちている感」は、まったくありませんでした。どうして3日も持つのか不明ですが、大変便利な商品と思います。ただ高山だと、パッケージが異様にふくれて、ソフトボールくらいになります。ザックの中で大きな荷物になり、破裂すると早めに食べなければなりません。コンビニでクリーム系しか売っていないのは、古い商品を値下げして販売することが出来ず、配送を細かく配送しなければならないから、らしいです。つまり、ヤマザキはコンビニに売っても、手間ばかりかかって儲けにならない。そう言えば、同じ系列のスーパーでは、前日の商品を3割引きで売っています。行動食として、ビスケットとか、煎餅より、お握りのほうがよっぽどおいしいと思いますが、おいしいのは、朝買って、翌日くらいまでです。ランチパックは、さらに2日間おいしく食べられるのが、すごいです。1パック130円、揚げ物系の1パック(2個入り)を全部食べると、若干胃がもたれます。最後にどうでも良いことですが、ヤマザキランチパックのCMで活躍している剛力彩芽ちゃん、あの透明感をどうしても好きになれない私です。


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