◆第2回京都一周トレイル報告 

今回報告者:高橋聡(S57年卒)
掲載日:2025/1/12

 

【メンバー】

42小野紘,43鈴木、44中村一、佐藤あ、阿部佳、水堀,46三木洋,48斎藤隆、斎藤恭、石井啓,49鈴木幾,51水野由、水野純,53山本,57高橋聡,62生田

★夜の部参加
47沼田泉、52田中亨、57中村浩

 

【日程】

2024/10/28(月)~29(火)

 

【まえがき】

「京都一周トレイル®︎
京都盆地を取り囲む東山、北山、西山の山地を縦走する全長約84kmのトレッキングコース!
これを2年がかりで走破しよう!という「壮大な企画」の第2弾です。
今回は、前回の続きの東山コースの最終区間:浄土寺橋~ケーブル比叡駅、北山コースのスタート区間: ケーブル比叡駅~戸寺 です。
「京都一周トレイル®︎ 第2回令和6年秋の陣」いざ除幕!

前回「京都一周トレイル®︎ 第1回報告」はこちら
  

【工程】

1日目 2024年10月28日(月) 浄土寺橋~ケーブル比叡駅
○予定 距離:6.6 km 登り:754 m 下り:138 m
●実績 距離:7.5 km 登り:819 m 下り:203 m

<20241028ヤマレコ第2回京都トレイル1日目>



2日目 2024年10月28日(月) ケーブル比叡駅~戸寺
×中止 天候不良のため、比叡山延暦寺観光に切替

<20241029ヤマレコ第2回京都トレイル2日目>
 

 

【報告】


 

「鮮や一夜 ラクエ四条烏丸店」
先ずは、「前夜祭」!
場所がら(?)、六甲在住のS57NKM氏も何十年ぶりに本会に登場!
商社マンだった彼の手に、ある日、“神の手”が、降臨したとか・・・。
“神の宿る”その手を活かすべく、彼は、それまでの会社人生を捨て、 “マザーハンド”を開院。
神の力は、本物か否か?!悩める子羊は、六甲駅近ですのでお試しあれ!

 

「浄土寺橋」(標高:75m)
前回の終着点「標識52-1」から、今回の京都一周トレイル®再開します。
ぱらついていた雨も上がって、いざ、出発です。
しばらくは、車道歩きです。
順調に「標識53」、「標識54」と進んでくると、直進「バプテスト病院」と書かれた「標識55」のY字路を右に入っていきます。
「バプテスト」?
聖書の中に出てくる「バプテスマ」(浸礼)に由来するキリスト教の “教派” の⼀つだそうです。
ちなみに “教派” であって、宗教団体とは違うそうです。勉強になりました。

 

「大山祇神社(おおやまつみ)」(標高:113m)
病院の立派に積み上げられた壁伝いのを進むと「大山祇神社」に出ました。
大山祇神(おおやまつみのかみ)に山行の無事を祈願して、足を進めます。

 

「大山祇神社」の裏手に標識「東山56-2」(標高:116m)がありました。
左の尾根筋を登るのが「新道」、直進の沢筋が「旧道(倒木要注意)」と書かれています。
迷わず、新道の尾根を登り出しました。

 

「清延山茶山」(標高:190m)標識「東山56-3」
山名の由来が書かれた看板がありました。
抄録:その昔、京都の呉服豪商『茶屋四朗次郎』(初代中島清延)の別荘があったことから・・・。
何はともあれ、順調です!
ここまでは・・・

 

「白幽子(はくゆうし)巌居之蹟」(標高:210m)
標識「東山57-1」の瓜生山、比叡山へ「尾根道」/「白幽子旧跡経由」の分岐で、 “白幽子旧跡経由” の方へコース通りに進んだ “はず” でした・・・。
しばらく進むと道の左手に何やら見えました。
「何か碑がありますよ!ちょっと見てきます!」
写真は、最後方を歩いていた筆者が、実際に撮影したものです。
明治39年(1906)富岡鉄斎が建てた「白幽子巌居之蹟」の碑と立て看板、そこには、標識「東山58-1」もありました。
ちゃんとこの目で見たので覚えています・・・



この辺りの標識を再確認してみました!(朱記:隊の進んだ道)
標識「東山58-1」通らず、進行左手に見たということは、この時、既に隊は、コースから外れており、「東山58-2」へ向かわず、「北白川仕伏町」(登り口)へ向かっていたのでした(泣)。

 

標識「東山56-2」(標高:116m)新道/旧道分岐
ということで、隊の “全員” は、何のためらいもなく長い下りを “順調に” 下って行きました。
「振り出しに戻った?!」「そんなバカな?!」
隊にざわめきがおこりました!
「大山祇神社」の裏手にあった小屋の「汲取り式トイレの排突」が見えたので、筆者も最初の登り口に戻ったのを確信しました!(余談)

<自然風回転式ベンチレータ>
 

懐かしいモノがあると会話をしながら横を通ったので覚えていました。
ちなみにこれは、大正末期に「鈴木啓正」氏が考案したものらしいです!
「專賣特許第八七五〇號 便所絶對排臭『啓正式除風器』
排氣萬能、晝夜無休、自動廻轉、便所ノ惡臭及蚊蠅ヲ完全ニ排除ス!」

 

標識「東山60」(標高:273m)新道/旧道合流
最初の登り口まで戻ってしまった一行は、もう一度、「清延山茶山」に登り直す気力はありません。
気を取り直して、今度は、沢筋の「旧道」を進むことにしました。
やがて、「清沢口石切場跡」「瓜生山(標高:301m)」を経由する「新道」のとの合流点に出ました。
何はともあれ、多少のロス(?)で予定のコースに復帰しました!

<20241028ヤマレコ瓜生山付近予実地図>

京都一周トレイル®は、標識が完備!?
素人が歩くハイキングコースなどでは、我々は迷うはずがない!?
山を舐め過ぎ!

 

標識「東山64」(標高:296m)
ベテランの迷走山行も、どうにか最小のロスで済んだので、ここで、一息、“MIKコーヒー” となりました!
いつもありがとうございます!

 

「掛橋石鳥居」(標高:419m)
こんなところに石灯篭と石鳥居が建てられている!?
「無動寺辯財天二ノ鳥居」だそうで、右折すれば、比叡山東塔の無動寺谷の「無動寺」に行けるようです。

 

標識「東山67」(標高:419m)
この「掛橋石鳥居」のところは、峠の四辻になっていて、なるほど、昔は、鳥居が建てられるほどの要所だったようです。
我々は、ここを左折します。

 

こんなに下って良いのが不安になるくらい、杉林の中の急坂をかなり下りました。
大丈夫でしょうか?!

 

「音羽川」本流(標高:375m)
今度は大丈夫のようです!
音羽川本流と二本の支流の「三本の沢を渡渉」という事前情報がありましたので・・・。

 

標識「東山69」(標高:386m)
三本の沢を渡渉し終えると「水飲対陣跡」に出ました。
南北朝の延元元年(1336)、足利尊氏に追われた後醍醐天皇が比叡山に逃れ、近臣 千種忠顕卿(ちくさただあき)が対陣した地だそうです。せっかくですので、碑文をどうぞ!

 

「水飲對陣之跡」(標高:386m)
延元元年ノ乱中将忠顕卿官軍ノ将トシテ四明嶽ヲ防キ給フ
賊西坂ノ三方ヨリ攻寄セタリ官軍水飲ノ地ニ攻下シ対陣ス
翌賊大軍後方ヨリ襲フ衆寡敵セズ卿水飲ノ地ニ戦死シ給フヨシ太平記ニ見ユ
大正十年夏日 掃雲千種顕男誌

 

「浄刹結界跡」(標高:420m)
比叡山の「浄刹」(じょうせつ)と俗界との結界です。
いよいよここから先、“浄域” に足を踏み入れます。
修行の妨げとなる人は、入れませんよ!

 

標識「東山70」(標高:490m)
この辺りは、けっこう階段が続きました。
皆さん、標識の番号を気にしだしていました。
年齢に重ねて「50代、60代なんてあっという間だったな、70代も・・・」
ところが、標識の70番台はなかなか進みません。

 

標識「東山71」(標高:520m)
やっと、少し、西側に展望が開けた場所に着きました。
ここで、一息入れます。
皆さん、ご苦労様です! ゴールの標識「東山74」まで、あと3つです!

 

標識「東山72」(標高:602m)
この頃になると、皆さん、下を向いてしまって、もはや、誰もこの標識に気が付きません。
ここから左へ少し道を外れると「千種忠顕卿戦死之地」の碑が建っているとのことです。
高さ3m、幅67cm、基壇は三段の切石で積まれ、墓地郭9m四方、かなり立派な碑らしいです。

 

標識「東山73-1」(標高:624m)
「おおっ、ついに73-1まで来たぁ!72が無かったなぁ!」
いやいや、ちゃんとありましたよ・・・(笑)
ここで、右折すると標識「東山73-2、73-3」を通って、ゴールの「東山74」に行ける「行者道」だそうです。
少しでも近道、直進します。

 

「ケーブル比叡駅」下(標高:650m)
ついにケーブルカーが目の前を通りました!
駅も見えて、ゴールは近い!

 

標識「東山74」(標高:692m)
ついに東山コース最終標です!
これにて、京都一周トレイル®東山コース完走です!
とりあえず、ここまでお疲れ様でした!

 

「ケーブル叡山駅」(旧:四明ヶ嶽)
ここからは、文明の利器を使って、麓の「ケーブル八瀬」(旧:西塔橋)まで降ります。
この叡山ケーブルは、標高差561mで日本一だとか。
なんと、大正14年(1925)京都電燈 叡山鋼索線として開業!

 

叡山電鉄「八瀬驛」(現八瀬比叡山口駅)
川を挟んで反対側にある叡山電鉄の駅まで歩くと、なんと趣のある駅ではないですか!
大正14年(1925)京都電燈による開業当時のものだとか!

 

反省会@KICHIRI 河原町
乾杯~!お疲れさまでした!
 
 

【あとがき】


 

オプショナルツアー「東寺ライトアップに突然GO!」急遽、催行!

「東寺ライトアップに突然GO!」(田中さん作成の速報)

翌「2日目」
本来、北山コースの初日「ケーブル比叡駅~戸寺」でしたが、天候の関係で、予定の「北山コース」は諦め、「比叡山観光へGO!」

 

「ロープ比叡駅」(ケーブル比叡駅の隣)
叡山電鉄、叡山ケーブルに乗って、昨日の「東山コース」の終点、「北山コース」の始点である「ケーブル比叡駅」に来ました。
「北山コース」は、次回として、今回はここから「叡山ロープウェイ」に乗ります。

 

「比叡山山頂駅」
現在のロープウェイは、昭和31年(1956)に開業したものですが、前身は、昭和3年(1928)~昭和19年(1944)高祖谷駅 - 延暦寺駅間に京都電燈の架空索道線「叡山空中ケーブル」だそうです。
すごいですね!比叡山!

 

比叡山東塔」(とうどう)
比叡山「延暦寺」? そういう名の一棟の建造物はなく、山内に点在する百ほどの堂宇の総称だそうです!
「足柄山」などもその名の一座の峰はなく、山域の総称と同じですね!(cf. 金時山報告2022/6/12)
東塔西塔横川(よかわ)の三塔に分かれているので、先ずは、中核のここから・・・。

 

「根本中堂」
比叡山延暦寺といえば、「根本中堂」、京都一周トレイル®︎だと素通りなので、楽しみにしていたのですが、大改修中
平成28年(2016)から工事しているとのことで、完成はあと数年先とのこと・・・。

 

標識「北山8」
おぉッ!京都一周トレイル®︎の標識が!
今回は、延暦寺内バスで移動していますが、次回は徒歩で、ここ西塔を通るんですね!

 

「酒房すいしん」京都駅前店
京都一周トレイル®︎東山コース踏破!
次回、第3回京都一周トレイル®︎は、来春、北山東部から再開します!
お疲れ様でした!
 

以 上
 


 
 
※全ての写真はこちらをご覧ください。
 

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