◆「高尾・裏高尾ハイキング」報告 

  和田(則)さんから3月の行事のご報告を頂きましたので紹介いたします。

 
  • 日 時:平成28年3月12日(土)どんより曇り空
  • コース:
    JR高尾駅−上椚田橋−小仏川遊歩道(高尾梅林)(−小仏関所跡)−日影沢園地−木下沢梅林−小下沢林道−小下沢コース登山口−景信山(727m)−ザコ沢−小仏バス停=バス=JR高尾駅
    「ザリクボ分岐」は紛らわしい表示につき修正)
  • 同行者:石川、小柴、佐藤、三木、和田(記)


  • 先週の観桜に引続き観梅ハイキング。先週と同様に厚い雲に覆われた1日。先週は暖かく、今週はひどく寒い日。高尾梅林を順にめぐり、日影沢園地でコーヒーブレイク。最奥の梅林・木下沢(こげさわ)梅林は満開で素晴らしい。景信山を登ると上部は雪景色、春の淡雪。晴天なら美しいが寒々とした風景のみが印象に。雨に降られず幸いでした。
 
 (計 画)
  • 先週、「河津桜」が雨で中止の場合の代案を用意ました。「3/12裏高尾ハイキング」と「3/19富士展望の大月・高川山とリニア見学センタ−めぐり」です。天候リスクの大きさを考え、裏高尾ハイキングにしました。また、裏高尾は私が好きなエリアのひとつ、特に春先から初夏にかけて手軽に里と山の季節感を味わえる散歩道です。
 
 (寒い、寒い)
  • 早めに高尾駅に着き駅舎カフェでコーヒーを飲んでいると石川さんがやってきました。花粉症を心配しながらの同行です。風はないが雨が降りそうな雲行きと底冷えする寒さ。気温は5℃。「お誘い」に書いた「柔らかな光の中」とはほど遠い現実です。
    東京は前日この冬2番目の寒さで雨日。予報は「曇一時晴れ」で、甲府、八王子は日中晴れマークでしたが、そうはいかないようです。
 
 (梅林めぐり
  • 8時40分頃出発。甲州街道から上椚田(かみくぬぎだ)橋の「小仏川遊歩道」(遊歩道梅林)に入り、梅まつりパンフをもらい、白梅咲く川沿いを散策します。白梅は見頃を過ぎ、紅梅は7、8分咲きでした。朝早いのでひっそりとしています。小仏峠方面を見ると稜線は雪雲に覆われ、山肌がうっすらと白いのがわかります。
  • 遊歩道から逸れ旧甲州街道(バス道)の「小仏関所梅林」に寄ります。まつり会場の一つですが慌ただしく準備中でした。J−COMの撮影隊が周囲をウロウロしています。
    「遊歩道梅林」から白梅が多い「天神梅林」を経て足を進めると、圏央道・高尾トンネルの巨大な橋の真下に出て、「湯の花梅林」はすぐ先でした。
  • 高尾山へのコースのひとつ蛇滝コース入口を確認し、旧街道を歩きます。民家の庭には春の花が咲き始め、畑の奥には大きな白梅が満開、長閑な山里歩きです。日影バス停では路線バス3台から多くの花見客やハイカーが降りました。これからにぎわいそうです。
 
 (日影沢園地)
  • 日影沢園地は森の中にぽかりと空いたキャンプ広場です。いつもコーヒーで寛ぐ場所。かつてログハウスの図書館・ギャラリーがありましたが数年前に焼失。現在は立派なトイレと小さな管理室があるのみです。ハイカーがバス停や山頂からやってきて活気づきました。中国人の若者たちはワイワイガヤガヤと元気です。天気の良い日にはキャンプを楽しむ子供たちの声が響いています。
    ここは、高尾山に向かう「いろはの森コース」、城山に向かう日影沢林道、また城山東尾根の起点でハイカーの交差点です。
 
 (木下沢梅林
  • 以前から気になっている日影沢入口の「謎のツリーハウス」を見上げながら、木下沢梅林に向かいます。梅林が見えると、「わっ」と声が上がりました。なだらかな丘の斜面を満開の白梅、紅梅、桃梅が埋め尽くし、そのあり様は桃源郷のようです。園地開放日なので家族連れやグループが弁当を広げ、観梅を楽しんでいました。
 
 (小下沢林道)
  • 景信山東尾根の登り口を確認し、小下沢林道に入ります。小下沢のせせらぎが気持ち良い沢沿いの道です。植林の森ですが、春にはタカオスミレやニリンソウ等が咲きます。小下沢はウォーターウォーキングに適した沢ですが、林道をハイカーが頻繁に歩き、かつ、沢の植生保護に厳しいエリアで歩くには度胸がいります。(地域表示が「木下沢」のようです)
 
 (小下沢コース登山口)
  • 谷あいに空が大きく広がる、小下沢コース登山口です。ここは関場峠、北高尾山稜や景信山(かげのぶやま)に登る分岐。また、日本山岳会が周辺一帯で杉林を針広混交林に造りかえる活動の拠点です。日影沢園地と異なり静かでのんびりした広場です。
 
 (雪景色の景信山)
  • 小橋を渡り小沢(ザリクボ沢)沿いに景信山を目指します。沢から離れ山腹を巻くと雨が降り、ヒョウが落ち、粉雪が舞っています。見上げる梢には新雪。調べると、近郊の山々では前日昼ごろから降雪、このあたりは明け方にかけ霧氷や粉雪となったようです。

    更に登ると杉林には淡雪や粉雪、落葉の枝には雨氷、足元には融雪でドロドロの山道。転んだら大変、注意を払いながら登ります。ハイカーは少ないのですが、皆、その時刻には靴が泥だらけで山を下りてきました。
 
 (小仏バス停へ)
  • 景信山山頂は風はなく光も乏しい雪景色です。赤ん坊を背負った若い夫婦のほか誰もいません。ときたまハイカーが通り過ぎるのみで、茶店にも人影はありません。屋根の積雪は5cm。ベチャベチャ道には滑った靴跡が沢山あり、下りに神経を使います。

    私たちは小仏峠を経由せず、直接南面のヤゴ沢コースを下り小仏バス停に向かいます。U字地形の植林の沢をジグザグに下ると林道に出ました。バス時刻まで10分。先週の失敗があるので小走りはしません、バス停に7分遅れで到着。トイレ脇にセットされたブラシと水道栓で靴とズボンの汚れを落としての乗車です。16時10分発のバスは空いていましたが、すぐに満員となりました。
 
 (反省会)
  • 駅前の「酒・食事処あさかわ食堂」で反省と打上げです。この店は創業90年の、高尾のハイカーの間で有名な山帰りの居酒屋。30年前にリニューアルしたそうですが、暖簾は年季が入っています。
    狭い店内は既にハイカーで一杯。ポテトサラダやもつ煮込みのほか、奥高尾・摺差(すりさし)の豆腐を使った豆腐料理もおいしそうです。この店は駅北口再開発で営業もあとわずかなようです。

    予定30分が反省すべきことが多く、1時間30分と長居しました。私が覚えている反省は、高齢者、いや年配者が多いことから、コース取りは山を最初にし、あとはダラダラが良いとのこと。全体で20km近く歩き、最後の景信山の登りが堪えました。

    石川さんは花粉症対策をしましたが、降雪後のため花粉に苦しまずに済みました。
    小柴さんは高尾山をよく歩いています。ところが景信山は初めてとのこと、この登頂で高尾山(周辺含む)登頂278回を数えました。素晴らしい回数です。300回目の報告を楽しみにしています。
 
 (春の妖精たち)
  • 早春の花や春の妖精(スプリングエフェメラル)ですが、可愛らしさで人気のハナネコノメ群生地はコース上に3箇所あります。2箇所は時期が早すぎ。一番人気の大きな群生地は見頃を迎え、多くのハイカーがカメラを構え、TBSの撮影隊もやってきました。
    ニリンソウの大群生地が花で埋まるのは4月中旬です。個体数が少ないアズマイチゲやキクザキイチゲは、寒い曇り空で可憐な花を閉じたままでした。

写真はこちらです。
1.石川さん撮影
2.和田さん撮影


   以上