◆八丈島秋合宿報告③八丈富士

今回報告者:高橋聡(S57年卒)
掲載日:2023/11/01


【メンバー】

44阿部佳、中村一 ,45清水敏,46三木洋、平石充,48斎藤隆、石井啓,49鈴木幾,51水野純,53田中亨,55北島博、舩生克、舩生み、57高橋聡


【日程】

2023年10月12日(木) (合宿3日目)


【3日目:八丈富士】

八丈富士 距離:3.1 km 登り:459 m 下り:447 m

<ヤマレコ八丈富士>

八丈富士登山口10:30 - 11:31お鉢分岐11:53 - 12:31八丈富士12:39 - 13:12お鉢分岐13:2314:03八丈富士登山口14:03

【報告】

 

おはようございます!
秋合宿もいよいよ最終日!本日は、今回のハイライト、「八丈富士」に登ります!
いざ、出発します!

 

「八丈富士登山口」(標高535m)
登山口は、八丈富士7合目の周回道路(鉢巻道路)にあるので、ここまでは車で来ました。楽ちん楽ちん!

 

富士登山開始!
登山道には、階段と横に段差のないコンクリートスロープがあります。
皆さん、自分なりの蹴上(けあげ)で登れるので、階段ではなくスロープを歩いています。
参考までに建築物の階段の蹴上には、建築基準法施行令 第23条によって、一般22cm(住宅23cm)以下と決められています。
注)蹴上:階段の一段の高さのこと、cf. 蹴込(けこみ):階段の踏み板と踏み板の間の垂直の部分

 

「石段中間点640段」(標高推定690m)
「火口まであと半分ガンバレ」と励まされます。
この標識で登山道の階段が1280段あることが分かりました!

 

「フェンスゲート付近」(標高推定710m)
八丈富士山頂域には、フェンス(ノヤギ拡散防止網?)が張り巡らされていて、登山道には扉が設けられていました。扉はちゃんと開けたら閉めます。フェンスに入ったところで一休み。
八丈島でも家畜として持ち込まれたヤギが野生化して、ノヤギによる食害や生態系に影響が出たため、平成20年(2008)より捕獲開始、平成27年(2015)度以降ゼロを確認、令和2年(2020)ノヤギ終息宣言が出されています。ヤギも人間の都合でいろいろと大変です。
休んでいる人達は、八丈町と飛行場の滑走路、その向こうに三原山(東山)方面を見渡しています。

 

もうひと踏ん張り!SMZ先輩もすっかり足に自信を持たれたようです(敬)

 

リードパークリゾート 八丈島
眼下に赤い屋根が特徴のこ洒落たホテルが見えます。
名探偵コナンの“鈴木財閥のベルツリーリゾートホテル”のモデルらしいです。
八丈島は、劇場版26作「名探偵コナン 黒鉄の魚影」(くろがねのサブマリン)(2023公開)の舞台、八丈島にはコナンファンの「聖地巡礼」の場所がいくつかあるとか・・・。
もっとも、我々一行には、全く関係ない話ですが・・・(笑)

 

「お鉢分岐」(標高810m)
八丈富士の火口外縁「お鉢」の稜線に出ました。
「頂上はこの先!」“本物の富士山”と同じです。富士山頂(剣が峰)は、火口縁に出てから、お鉢を少し回った先にあります。
お鉢周りは、“本物の富士山”もそうですが、仏教の敬礼法の右繞(うにょう)にちなみ、右回り(時計回り)するものだそうです。
もっとも、“本物の富士山”も“八丈富士”も頂上へは右回りの方が近いので、特に考えもせずに右回りで山頂を目指しました。

 

八丈富士(西山)は、10万年前の三原山(東山)に対し、1万年に出来た“新しい火山”だそうです。
ぐるりと縁が火口を囲んでいて、火口底にはこんもりと盛り上がった「中央火口丘」がはっきり見て取れます。

 

火口縁(お鉢)の稜線歩きは意外にも狭く、足場も悪く、風が強く飛ばされそうで・・・結構、歩行に難儀しました。

 

「八丈富士山頂」(標高854.3m)
とにかく稜線は風の吹き曝しで、飛ばされないうちに急いで記念写真!
これ以上のお鉢巡りは、危険なので、ここで来た道を引き返します。

 

道中にこのような洞窟(?)がありました。自然が作り出したものなのか、人工的に作られたものかは分かりません。非常時には野営ができそうです。
八丈島には、至る所に地下壕が掘られていて、総延長は数十kmに及ぶそうです。
太平洋戦争末期、硫黄島が陥落すると、八丈島は本土防衛の最前線に立たされ、島全体の要塞化が進められました。
幸いにも戦火に合うことなく終戦を迎えましたが、八丈島は知られざる戦争遺構の宝庫らしいです。

 

お鉢の稜線を戻っているところですが、稜線の向こうは、どこまでが海でどこからが空なのか?
海の青さと空の青さの境目が分かりません!
このような絶景が見られるのも海上に浮かぶ山だからこそと感動です。

 

「お鉢分岐」(標高810m)
ここまで、無事に戻ってきました。一安心です。
ここから火口の中にある「浅間神社」に往復20分程度で行かれるのですが、残念ながらスルーしてこのまま下山します。
“本物の富士山”の地元民として「浅間神社」に行かずして、富士山を語れないのですが・・・
東京都内には、〇〇富士と名乗る山(塚)がたくさんあるらしいです。
江戸時代に富士講が盛んな頃に“盛られた”インチキな盛土がほとんどですが、とりあえず、ここ八丈富士は「東京都の富士山」として、一応、静岡県公式HPの「ふるさと富士山」にちゃんと紹介されていました。

 

お鉢の稜線を外れると風が全くありません。稜線上では、あれだけの強風だったのに稜線を外れると全くの無風というのが面白いものです。
さすが“東京都の富士山”だけあって、道は、階段とコンクリリートスロープ。膝への衝撃も少なく下ることが出来ました。
天気も良く、青い海を眺めながらの快適下山です。

 

「鳥居」(標高推定)(標高推定710m)
登り途中で休憩した「フェンス(ノヤギ拡散防止網9ゲート付近」で下りも休憩。
その時には気が付かなかったのですが、そこに朽ち果てた「鳥居」がありました。
一応、“浅間神社”の鳥居の一つだと思います。きっと、昔の道は、必ずこの鳥居をくぐったはずです。

 

さて、何事にもマメなTNK先輩です。どうやら下山後の温泉について検討中のようです。この14名の人数をどのように温泉に入れるべきか・・・。

 

樫立向里温泉「ふれあいの湯」

八丈島は温泉も宝庫で、「温泉巡り」も島の人気アクティビティみたいです。
思案の末、景色の良い末吉温泉「みはらしの湯」は断念。こちらの温泉に浸かって、身支度を整えます。
楽しかった思い出を乗せた飛行機は、無事、羽田に到着しました。
お疲れさまでした!

追伸:ごく一部の人たちは例のごとく空港内でちょっとだけ「反省会」して帰りました(笑)


【他の日の報告書へのリンク】

1日目:八丈島秋合宿報告①三原山→こちら

2日目:八丈島秋合宿報告②島内探訪→こちら

以 上


 
※八丈島関係の、その他のレポートはこちら。写真はこちらです。  

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