◆八丈島秋合宿報告①三原山

今回報告者:高橋聡(S57年卒)
掲載日:2023/11/01


【メンバー】

44阿部佳、中村一 ,45清水敏,46三木洋、平石充,48斎藤隆、石井啓,49鈴木幾,51水野純,53田中亨,55北島博、舩生克、舩生み、三橋幸,57高橋聡


【日程】

2023年10月10日(火)~12日(木)


【全工程】

1日目:三原山
2日目:島内探訪
3日目:八丈富士


【まえがき】

我が日本国は、14,125の島嶼(とうしょ)により構成される(国土交通省)
相模湾の南方、伊豆半島南東沖に太平洋を南に連なる諸島がある。
その“とある島”では、さしたる農作物も取れないため、かつて、絹織物を年貢として納めた。
仕立前の着物の生地が巻かれたものを反物(たんもの)といい、着物一着分に必要な生地を一反(たん)と数え、二反分の長さがあるものは一疋(ひき)という。
一疋の長さ「八丈(じょう)」の絹織物を「八丈絹」といい、この“とある島”で作られた「八丈絹」は、世の評を博し、いつしかその島を「八丈島」と呼ぶようになったらしい。
ちなみに長さ「一丈」は、「尺貫法」の単位で約3m(10尺)である。
現在、「尺貫法」は、明治の「度量衡法」に代わる昭和の「計量法」により、昭和33年(1958)末をもって“公式”使用は禁止されている。
にも拘わらず、依然として尺貫法度量「升」「合」を愛する “とある集団”は、かような“八丈絹の島”を訪れた。


【1日目:三原山】

距離:2.7 km 登り:298 m 下り:297 m

<20231010ヤマレコ八丈三原山>

無線中継所12:45 - 13:53三原山14:03 - 14:50無線中継所

【報告】

 

「東京国際空港」
通称:羽田空港です。
一昔前(?)、東京発着の国内線、国際線のすべての路線が、ここ羽田空港から発着していました。
高度成長期に年々増大する国際輸送に対し、昭和41年(1966)成田市三里塚に「新東京国際空港」を作ることが決定します。
“空港建設反対!”運動は、当時、大学紛争に興隆していた過激派らの恰好の活動大義となり、反社会的テロ行為までに発展した「成田闘争(三里塚闘争)」が起こりました。
昭和53年(1978)「新東京国際空港」が開港し、中台問題から台湾の中華航空だけが唯一、羽田に残るも「国際線は成田、羽田は国内線専用」という構図が出来上がり、その構図は、その後20年以上、続きました。
時は流れ、羽田沖拡張及び横田空域の一部返還、通過許可の実現により羽田発着容量が増えると、国際線が成田から羽田に相次いで戻ってきました。
成田空港地位低迷を懸念、“空港撤退反対!”運動が、巷で起こっているとか・・・

 

「八丈島空港」
飛行距離:250km 飛行時間:40分。天気調査、条件付き運航で離陸したのですが、無事、着陸!
さすが、ジェット機は、速いです。
今じゃ飛行機=ジェット機ですが、プロペラ機が就航していた頃(諸先輩方の青春時代?)、ジェット機便には「ジェット特別料金」があったこと、筆者も知っています。筆者は実際に国内のプロペラ機には乗ったことありませんが・・・

 

「八丈島歴史民俗資料館」(八丈支庁展示ホール内)
天候の回復を待って、先ずは、こちらで八丈島の情報収集!
本資料館は、以前、昭和14年(1939)建築の旧八丈支庁庁舎(国登録有形文化財)内にあったらしいのですが、建物の老朽化か大人事情かは分かりませんが、数年前に閉館されたそうで、現在は新八丈支庁のホール内に移設して展示されています。
入館料100円、15人団体客なので計1,500円!説明してくださる職員の方にも力が入ります。
説明が延々と続きます。一時間ほど経過、さすがTNKリーダです。この後が控えていることを告げて解放して頂きました(笑)。

 

「八丈植物公園」
雨も上がったので、ここで持参している昼食をとるためだけに寄りました!
園内探訪は、明日のお楽しみ!

 

「NTT無線中継所」(標高440m)
予定通り、ここから三原山(東山)に登ります!
三原山といえば、大島だと思っていたのですが、八丈島にもあること、筆者は初めて知りました。
大島の三原山の噴火は記憶に新しいのですが、日本活火山総覧(第4版)(気象庁編2013)によると、こちらの三原山は最近では約3700年前に噴火しており、約1万年前からは、計6回の噴火が起こっているそうです。
よくもまあ、そんなに古いことを調べられたものだと感心します。

 

それでは、三原山山頂に向けて出発します!
さて、登るかと思いきや、いきなり無線中継所のアンテナ塔のフェンスに沿って階段を下ります!
まずは、この正面のアンテナ塔を左に巻いてから登り始めました。

 

登山道は、道幅は狭いですが、階段で整備されています。
しかも、そう簡単にはダメになりそうもない、結構、立派な階段です。
こういう階段のところを歩く度に作られた方々の苦労が足の裏から伝わってきます。

 

「三原山山頂道標」(標高550m)
淡々と階段を結構な段数を登っていきました。
この辺りから、階段はなくなり、土嚢で整備された道になりました。それでも、雨上がりでしたが、滑ることなく登れます。

 

しかし、マイナーな山なのでしょうか、あまり人が通った形跡が見られません。道こそありますが、少し藪漕ぎが必要な状態になりながらも、どうにかカルデラの外輪山に出ました!

 

「三原山外輪山小ピーク」(標高600m)
残念ながら、天候により景色はいまいち!
ですが、進行右手にはうっすらと直径1kmのカルデラらしき山影が見えます。(カルデラ:2020/11/15箱根ハイキング報告参照)
三原山山頂は、正面がガスっていて見えていませんが、未だこの先です!
ここで、写真右から5名の先輩方々は、“総合的判断”により、ここで引き返すという賢明な選択をされます。

 

火口底には、「池」がありました。「カルデラ湖」と呼ぶには、ちょっと小さすぎます・・・

 

ということで、10名となった“初志貫徹隊” は、外輪山の尾根道を進みます!

 

「東京都防災行政無線三原山中継所」(標高690m)
東京都総務局管理の防災無線施設です。三原山中継所無線電話番号70774、70775。
“東京都防災行政無線回線を使用すれば、NTTなどの通信事業者を介さないため、通信事業者による通信制限も通話料もかかりません”・・・だそうです!が、役場や無線電話以外の一般電話からはかけられません(笑)

 

テレビ放送の「東京都八丈中継局」も「防災無線中継所」に同居しているとのことですが、隣にあるこちらのアンテナが、テレビ中継所かも知れません。(Googleマップ)
アナログテレビ放送時代(平成23年(2011)廃止)、首都圏と同じVHF帯で放送されていたとのことで、VHF波の伝播は、電離層では反射せず、空間波による通信が基本となるので、ここなら東京タワーから電波伝搬的に見通せるようです。
ちなみに現在のデジタルテレビ放送(地デジ)は、全てUHF帯で放送されています。
但し、今まで通り普通にテレビが使えるようにと、“裏でこっそり”、リモコン番号に実際の物理的チャンネルを割り振ってくれていますので、“デジタルデバイド”の人も大丈夫です(笑)

注) VHF:Very High Frequency 周波数90~108MHz(1ch~3ch)、170~222MHz(4ch~12ch)
注) UHF:Ultra High Frequency周波数470~710MHz(13ch~52ch) ※710MHz~「プラチナバンド」の話は略
注) デジタルデバイド:情報通信技術を利用できる者と利用できない者との間に生じる格差

 

「三原山山頂」(標高700.9m)
「防災無線中継所」「テレビ中継局」の脇を少し登ると、三原山山頂に着きました!
景色は・・・残念です!見えません!
晴れていると八丈富士はもちろん、南側に約60km離れた「青ヶ島」が見えるそうです。
「青い空」、「青い海」、そして「青い島」、見たかったです!

 

元来た道を戻ります。
下ってくると少し正面が開けたところの隙間から「八丈小島」が見えました!
記念写真!っと、道幅狭い所での隊列なので、“縦一列写真”を撮ります。
“EXILEのChoo Choo TRAIN”で、振り向いてもらいました。
メンバー的にもう少し練習が必要そうです。もっとも、“千手観音”で、と言った方が分かり易かったかも知れません。(笑)
注) EXILE:日本のダンス&ボーカルグループ 詳細略

 

もう少し開けたところからの「八丈小島」
「八丈小島」の話は、未だ明日、明後日も島内にいるので、またにします。

 

「NTT無線中継所」(標高440m)
無事、下山してきました。天気もだいぶ回復して、八丈富士の姿が綺麗に見えています!
賢明な選択をされた5名、初志貫徹の10名、合流して、本日の山登り(晩のメインに備えての準備運動?)、終了です。

 

民宿「船見荘」に到着です!お世話になりま~す!

 

夕食会場でいつもの「反省会」!(メイン?) 乾杯~!
注:反省会:本来、その日を振り返り、翌日に活かすためにあるはずであるが、当反省会は、翌日反省することになるための会(笑)

 

部屋に戻っての「反省会」二次会!
翌日、反省することにならなければいいのですが・・・to be continued!


【他の日の報告書へのリンク】

2日目:八丈島秋合宿報告②島内探訪→こちら

3日目:八丈島秋合宿報告③八丈富士→こちら

以 上


 
※八丈島関係の、その他のレポートはこちら。写真はこちらです。 

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