◆八丈島秋合宿報告②島内探訪

今回報告者:高橋聡(S57年卒)
掲載日:2023/11/01


【メンバー】

44阿部佳、中村一 ,45清水敏,46三木洋、平石充,48斎藤隆、石井啓,49鈴木幾,51水野純,53田中亨,55北島博、舩生克、舩生み、三橋幸,57高橋聡


【日程】

2023年10月11日(水) (合宿2日目)


【2日目:島内探訪】

八丈植物公園・八丈ビジターセンター ~玉石垣・ふるさと村 ~ 裏見の滝~ 南原千畳岩 ~ ふるさと牧場


【報告】

 

おはようございます!
朝の会話は、昨夜の「反省会」の反省から始まります(笑)

 

八丈植物公園
昨日とは打って変わって晴天です!
八丈富士をバックに“全員”での記念写真!
?全員写真には、14名しか写っていません!
昨夜の「反省会」には15名いたはずですが・・・宿で反省中(?)だそうです(笑)

 

黄金虫は金持ちだ~♪
金蔵建てた蔵建てた~♪
園内を歩き始めると、綺麗に光る虫がいたので、皆さん、小金欲しさに(?)、写真を撮りまくります!
「カナブン」か「コガネムシ」か?
よく分からないので、見分け方を調査!
カナブン=羽の付け根の形:綺麗な逆三角形、体の形:角ばっている
コガネムシ=羽の付け根の形:半円(楕円の半分)、体の形:丸みを帯びている
他にも小さな差異はありますが、とにかく、羽の付け根の形を見れば一目瞭然!とのことです。
ということで、これは、カナブンの類じゃないかな?

 

八丈島植物公園は、22町歩(220反=66,000坪)もの広大な公園で、約100種類の熱帯・亜熱帯植物が植えられているそうです。
八丈島は南の島とはいえ、熱帯ではないので、熱帯植物は温室にあります。ということで、南国の植物を見に温室へ!

 

バナナの花!
筆者は初めて見ました!
赤紫色の部分が花の“花弁(花びら)”かと思ったら、赤紫色部分は苞(ほう)とのこと!
苞の内側にある白い棒状のものがこれから実になる子房で、その先端についているのが、本当の“花”!
苞が一枚一枚つぎつぎと外側にめくれては、小さな花とバナナの実が顔を出し、やがてバナナの房になっていきます。バナナの実が曲がっているのは、バナナの実は最初下の方を向いていますが、太陽の光に向かって上に成長していくからだそうです。なるほど!
そういえば、水芭蕉の花も白い部分は“花びら“でなくて”苞“であったこと思い出しました(2022/4/10わたらせ渓谷はなもも街道ハイキング報告参照)
注) 苞(ほう):花(蕾)を包む“特殊化した葉” cf. 萼(がく):花冠(かかん)(雌/雄しべ・花弁)を支える器官

 

八丈ビジターセンター」(八丈植物公園内)
八丈島の自然が紹介されています。
八丈島は光るキノコの島としても有名とのことで、この展示コーナーに一部のメンバーは写真を“上手”に撮るために大騒ぎです。

 

ひかるキノコ」「ヤコウタケ
写真撮れました!光るキノコの発光メカニズムは、蛍と同じ「ルシフェリン」と酵素「ルシフェラーゼ」との反応論もあれば、「ヒスピジン」と発光キノコ特有の酵素との反応で蛍の仕組みとは違うという論説もあって、まだまだ解明の余地がありそうです。
普通の植物にキノコ遺伝子を組込むことで、発光植物を作る話もあるようです。
Nature Biotechnology 27 April 2020 “Plants with genetically encoded autoluminescence”
光の強さが強化できれば、将来、街路樹だけで外灯は要らなくなる?・・・本当かなあ?

 

「八丈島のキョン」(八丈植物公園内)
『がきデカ』という昭和49年(1974)少年チャンピオンに連載された「山上たつひこ」のギャグマンガが爆発的人気を博しました。品のなさと意味不明な一発ギャグですが、これまでのギャグマンガの歴史を変えました。
主人公こまわり君のギャグ「死刑!」、当時を知る年代なら誰でもこのポーズを取れるはずです。TNK先輩、FNU先輩に「死刑!」ポーズでキョンと一緒に写真を撮らなかったのが悔やまれます!
それまで殆どの日本人はキョンの存在を知りませんでした。
こまわり君が、突如意味なく「八丈島のキョン」といってキョンに変身!そのままキョンの姿で物語は暴走を始めます。
今、そのキョンが房総半島で爆増!房総で暴走・・・

 

大里の「玉石垣
ここ大里の集落には、玉石で作られた石垣は、多く残っているとのことで、やって来ました。
今回、3台のレンタカーの移動ですが、1台は故あって宿にピックアップに向かいましたので、記念写真は11名です。

 

玉石垣の続く小道を散策します。この辺り一帯は、旧家、名家が多いからだそうです。
南青山のご令嬢(44卒)の足元には及ばないかも知れませんが・・・(敬)

 

玉石は、流人たちが一日の糧を得るために前崎ヶ浜や横間ヶ浦からひとつひとつ運んできたものらしいです。
大里の玉石の数は全部で74737個だそうです。N先輩(44卒)は、流人の気持ちに触れるべく、玉石を積み始めました・・・(冗)

 
「六法積み」
玉石垣は、“一つの石の周囲を六つの石が取り囲む形”で規則正しく積み上げられています。
独特の技法だというのですが、普通に一段毎に交互に段積みしていけば、この形になるかと思うのですが・・・。
「六角形」は、自然界が作り出す「最小のエネルギーで最大の効果が得られる特別な形」なんです。
平面を隙間なく敷き詰めることができるのは、正三/四/六角形しかなく、同じ外周の長さでは、面積が最大となるのは正六角形であり、隣り合う六角形の3辺の交点におけるそれぞれの辺の角度が120°と構造的にも安定しています。
蜂にそのような幾何学的知識があるとは思えませんが、最少の材料で最大空間と強度をもつ六角形の蜂の巣を自然に作り出します。
自然は、我々人類にも最大効率、最小エネルギーを求めています。自然界は侮れません。

 

「陣屋跡」
看板抄録:「享禄元年(1528)、小田原北条氏の代官中村又次郎が来島し、此処に陣屋を設けた。
・・・此処大里地区は、戦国時代から明治時代にかけて八丈島の政治や宗教の中心地であった」
なるほど、400年近く、八丈島の中心地区であったわけで、ここの玉石垣が秀逸なのが分かります。

 

裏見の滝
5人だけの集合写真!
実は、既に他のメンバーはとっくに到着していて、滝は観覧済みでした(泣)。
筆者の運転する車は、楽しいレディースカー! あまりに楽しすぎて、ナビなんて無視!(?) 曲がるところを大きく行き過ぎてしまい、挙句に迷ったため大きく遅れてしまいました (謝)。
これ以降、筆者の車は、他の2台に挟まれての運転となりました・・・

 

南原千畳岩」(「南原千畳敷」@国土地理院地形図)
八丈富士の噴火で流出した玄武岩の溶岩流が固まってできた溶岩台地です。
海岸に広がる黒い溶岩の岩海は、いかにも溶岩が流れてきて固まった!という雰囲気が伝わってきます。
お決まりの記念写真ですが、何を思ったのでしょうか!
カニがいたわけではなかったのですが、TNKリーダ指揮のもと、動画を撮ります。


※音声入りの動画はこちらです(音量注意!)

ニッスイの「かにシュウマイ」は、昔からの庶民の味、上流階級の方々は口にしたことないかも知れません。
“かに調味料”を駆使して、“かに風味”を出しているところがミソで、本物のカニの身は・・・(不祥)。

 

「八丈小島」
黒い岩海の背後に浮かぶ小島です。
かつては有人島で、鳥打村と宇津木村の2村に最盛期513人が住み、自給自足生活を送っていましたが、高度成長期になって日本人の暮らしが大きく変革を遂げていく中で、本土との生活水準格差に耐えられなくなり、都に全島民の離島支援を請願、都が全島を買い上げて、昭和44年(1969)年全島民(24世帯91人)が島を離れ、以降、八丈小島は無人島になりました。
伊豆諸島が東京都で良かったのではないでしょうか。他県であれば、地方の廃村同様の運命をたどるところだったのではないでしょうか。

 

ふれあい牧場
かつては、八丈島は酪農王国だったそうです。
ですが、こちらも時代です。酪農家が相次いで廃業していったため、町が八丈富士の中腹に畜産振興のために運営している牧場です。
「ジャージソフトクリームを食べたい!」とAB嬢は、ずっと楽しみにしていました。
が、残念です。売店もやっていなかったし、牧場にいたのは黒毛和牛だけで、白黒のホルスタインも茶毛のジャージも乳牛はいませんした。
ジャージは、乳脂肪率が高く乳質が濃厚ですが、日本の乳牛の1%にも満たなく、乳牛の99%は、ホルスタインだそうです。富士山麓には、ジャージーソフト食べられるところ、いろいろありますので、是非いらして下さい。

 

「八丈富士」
明日、いよいよ登ります!

 

夕飯に「島寿司」が出ました!
反省会ブレーキ担当のT.ST先輩が「島酒」に制限をかけます(泣)・・・to be continued!


【他の日の報告書へのリンク】

1日目:八丈島秋合宿報告①三原山→こちら

3日目:八丈島秋合宿報告③八丈富士→こちら

以 上


 
※八丈島関係の、その他のレポートはこちら。写真はこちらです。  

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