◆京都一周トレイル®︎ 第3回②戸寺~二ノ瀬 報告
今回報告者:高橋聡(S57年卒)
掲載日:2025/4/7

【メンバー】
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- 44中村一、佐藤あ、阿部佳、水堀勤、水堀夫人,46三木洋,48斎藤隆、斎藤恭,49鈴木幾,53山本眞、田中亨,55北島博,57高橋聡
★ 夜の部参加
3/16のみ 46塩雅晴,3/17のみ 47沼田泉
「京都一周トレイル®︎ 第1回報告」はこちら
「京都一周トレイル®︎ 第2回報告」はこちら
【日程】
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- 2025年03月17日(月)~18日(火)
【工程】
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- 1日目 2025年03月17日(月)
ロープウェイ比叡駅~戸寺
距離:9.0 km 登り:327 m 下り:934 m
<ヤマレコ 比叡山~戸寺>

1日目「京都一周トレイル®︎ 第3回①ケーブル比叡~戸寺」の報告はこちら
2日目 2025年03月18日(火)
戸寺~二ノ瀬駅
距離:8.1 km 登り:300 m 下り:350 m
<ヤマレコ 戸寺~二ノ瀬駅>

戸寺(標識「北山24」)8:25 - 9:15江文峠(金毘羅大権現)9:26 - 10:15静原神社(静原児童公園)10:29 - 11:21薬王坂 – 11:30(コーヒータイム)12:02 - 12:40鞍馬駅 - 13:32二ノ瀬駅
【報告】
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「味工房志野大原街道店」(標高215m)
1日目の続きの「戸寺」まで地下鉄烏丸線「国際会館」駅からバスで来ました。
パスを降りるとそこにお店があります。お店は未だ開店前でしたが、“御不浄” 使わせて頂きました。ありがとうございます!
いざ、2日目の出発です!

「飛び出し坊やのとび太くん」
おおッ!スタート地点するやいなや、なんと “滋賀”の「とび太」発見!
京都にもいるんだぁ! “仰木峠”を越えて来たのでしょうか?
昭和48年(1973) 滋賀県八日市市(現東近江市) 発祥!登場から半世紀!
なんでも「とび太」は、滋賀県の人口より多いとか・・・。
大阪・京都人が滋賀をディスります:滋賀は、“琵琶湖” と “とび太” しかない!?

標識「北山24」(標高215m)
“滋賀”の「とび太」にちょっと気を取られましたが、京都一周トレイル®コースを進みます!

標識「北山26-1」(標高203m)
「高野川」を渡って、しばらく川の右岸を北上しました。
京都の「鴨川」をYの字で表わした際の右側の川が、この「高野川」です。

標識「北山28」(標高235m)
石には「江文神社」(えぶみじんじゃ)と彫られています。
どうやら、「江文神社」の入口に来たようです。

標識「北山29」(標高249m)
「江文神社」に行くには、このまま直進しますが、京都一周トレイル®コースはここで左折。
神社は、写真を見る限り、なかなか立派な村社のようです。

小さな沢超え(標高241m)
沢に架かった小さな橋を渡って、いよいよ、本日最初の山道に入ります。

標識「北山30」(標高315m)
登り始めて20分程で、京都府道40号に出ました。
府道を少し進んだところが、「江文峠」の最高点(標高324m)です。
峠は「静原」と「大原」を隔てています。

江文峠「三体不動明王・金毘羅大權現」の碑(標高302m)
「金毘羅権現」は、天竺から飛翔し鎮座した神と修験道が融合した神仏習合の神で、本地仏は「不動明」だったらしいですが、明治元年(1868)の神仏分離令で、大物主神(おおものぬしのかみ)とされてしまったそうです。
石灯篭と鳥居はありましたが、本堂は見当たりませんでした。
麓の「江文神社」も元来は、「毘沙門堂江文寺」という神仏習合の宮寺だったそうです。
「三体不動明王・金毘羅大權現」の碑は、神仏分離に対するアンチテーゼでしょうか?!

標識「北山31」(標高302m)
「金毘羅大權現」の向かいに標識「北山31」があり、京都一周トレイル®コースはここから山に入っていくのですが、伐採作業中で通行止にされていました。
仕方がないので、このまま車道の府道40号を進むことになりました。

標識「北山33」(標高225m)
路肩に白線がひかれただけの歩道のない車道を車は結構なスピードで通過します。
そんな車道の府道40号を結構、歩きました。
やっとここで、京都一周トレイル®コースに復帰です。

標識「北山35-2」(標高217m)
集落(?)の中の舗装された道をコース通りに進みます。
「静原神社」の隣「静原児童公園」で、用足し & 小休止しました。
「静原」は「洛北」の集落として、古くはそれなりに栄えた(?)ようです。
途中、「平日なのに誰もいないみたい」「廃校かなぁ?」と会話した小学校がありましたが、後で確認してみると、令和4年(2022)に廃校になっていました。
明治8年(1875)に “愛宕郡立静原小” として創立されましたが、残念ながら146年の歴史に幕を閉じました。
山あいの集落では、人口が減少し続け、児童がいなくなる・・・これが日本の地方の仕方がない現実なのかも知れません。

標識「北山39-1」(標高219m)
集落(?)を抜け、未舗装道路に入っていきます。

(標高256m)
ものすごく急な坂道がありました。
路面は細かな横溝のついた滑り止め舗装されています。あまりに急すぎるので、砂利なら車は登れないでしょう。
この坂道は意外ときつかったです!

そんな急すぎる舗装路の終点からは、山道になりました。
本日、二回目の峠越えにチャレンジ!

阿弥陀二尊板碑

倒れる以前(ネットから拝借)
「阿弥陀二尊板碑」(標高310m付近)
皆さん、このような碑が倒れていたの、気が付いたでしょうか?
結構な坂道を黙々と登っていたので、道端に転がっていたモノなど、スルーされていた気がします・・・
落ちていた看板文を見る限り、ものすごい碑かも知れません!
看板曰く「赤松の大木の根に巻かれて立っているのは花崗岩の板碑で・・・(中略)
その下に摩滅していますが次の通り三行の銘文が刻まれています。
為弘阿弥聖霊
願主 尼蓮性
貞治三年八月三日」
貞治三年(1364)から数百年の風雪に耐えた尊貴な石仏?!
現在、赤松が枯れてしまったみたいですが、赤松の根に立っていた頃の写真がありましたので載せておきます。
もし、看板の内容が真実なら、こんな粗末な扱いで良いのでしょうか!?

標識「北山40」(標高374m)
峠の「薬王坂(やっこうざか)」に到着しました。
看板曰く「昔、伝教大使が鞍馬で薬王如来の像を造り、比叡山に帰ろうとしてこの坂を超えた時、薬王がその姿を現したことからこの名がつけられたといわれている」
「伝教大使」(でんぎょうだいし)とは、天皇から贈られる「大師号」で、貞観8年(866)「最澄」が清和天皇より賜りました。

(標高369m)
「薬王坂」を少し下ったところで、MIK & CB6コーヒータイム!
湯の沸きが、昨日に比べ、圧倒的に早いです。
TNK先輩曰く「元燃料屋として・・・」、ガスに関しては詳しいそうです。
早速、ブタン(ノルマルブタン)、イソブタン、プロパンガスの “物性値” を調べてみました。
肝は、「沸点」と「蒸気圧」です! 話が難しくなりそうなので、続きはまたにします。
注)「沸点」(boiling point):液体の飽和蒸気圧が外圧と等しくなる温度
「蒸気圧」(vapor pressure):液体と気体が気液平衡となる圧力

標識「北山42」(標高235m)
いよいよ、下りの山道も終わりです。
右手は、「天台宗 延命山 地蔵寺」、もちろん(?)、素通りです・・・。
もう、平坦な鞍馬の街中歩きになります。

「鞍馬寺」(標高235m)
背後に立派な「仁王門」が見えました。
鞍馬寺に行く「鞍馬山ケーブル」の乗り場は、その奥にあるそうです。
「鞍馬山ケーブル」(鞍馬山鋼索鉄道)の料金は、なんと無料?!
宗教法人鞍馬寺曰く「鞍馬山ケーブルは、営利事業ではありません。運賃を戴くのではなく・・・(中略)、鞍馬山内の堂舎維持にご協力いただいた方に、そのお礼としてケーブルを利用していただく 」
なるほどね、運賃はあくまでも寄付!寄付しないと乗れない・・・宗教法人として節税対策ですね!
鞍馬寺を観光したいとおっしゃるMZB先輩ご夫婦とここで、お別れしました。

標識「北山46」(標高170m)
ここで「京都一周トレイル®︎北山コース東部」の終了です。
あとは、今回のハイク終着「二ノ瀬駅」に行くだけです。

叡山電鉄鞍馬線「二ノ瀬駅」
この「鞍馬線(市原(現宝ヶ池) – 鞍馬)」も昭和4年(1929)に開業とは!
「鞍馬寺」、「貴船神社」も古くは人気だったんですね!
「京都一周トレイル®︎ 第2回報告」でも報告済みですが、叡山電鉄「叡山本線(出町柳 - 八瀨)」の開業は、大正14年(1925)ですので、信長が「比叡山」を焼き討ちにした気持ちが理解できます・・・(冗)

叡山電鉄「宝ヶ池駅」
四条烏丸に戻るには、このまま出町柳に出てバスという手段があるのですが、せっかくなのでもう少し歩くことにし、「宝ヶ池」で下車しました。

「宝ヶ池公園北園」
宝ヶ池公園の北側を歩いて行くと、「おぉッ!あれが京都国際会館かぁ!」
「京都議定書」が採択された「国立京都国際会館」です!
昭和41年(1966) 落成とは、これも驚き!
新幹線も止まる、地下鉄烏丸線で直結、京都恐るべし!
地下鉄「国際会館」駅はもうすぐそこです。
皆さん「京都議定書」地球人として遵守しましょう!

「花の舞京都駅中央口店」
「京都一周トレイル®︎ 第3回令和7年春の陣」、終幕です!
お疲れ様でした!
1日目「京都一周トレイル®︎ 第3回①ケーブル比叡~戸寺」の報告はこちら
2日目「京都一周トレイル®︎ 第3回②戸寺~二ノ瀬」の報告はこちら
以 上

※2日目「京都一周トレイル®︎ 第3回②戸寺~二ノ瀬」の大きな写真はこちらです。
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